三菱電機#RJ71SEIP91-T4とOMRON NX1でInstance通信しよう

こちらは新しい記事シリーズで、三菱のRJ71SEIP91-T4を使用し様々な通信テストを行います。今回はRJ71SEIP91-T4とOMRON NX1-9000でClass 1 通信構築方法を0から説明します。RJ71SEIP91-T4がAdapterであり、OMRON NX1-9000はScannerになります。

さ、FAを楽しもう。

Reference Link

三菱電機#RJ71SEIP91-T4とTwinCAT3 TF6280でInstance通信しよう

Reference Video

Implementation

ここからプロジェクトを構築していきましょう。

IQR Side

最初に三菱電機のIQ-R側を構築します。

Register Profile

三菱電機のHPからRJ71SEIP91-T4のProfileをDownloadしてください。

https://emea.mitsubishielectric.com/fa/products/cnt/plc/allcpu/rj71seip91-t4.html#downloads

次はProfileをGXWORKS3に登録するため、Tool>Profile Managment>Registerをクリックします。

先程DownloadしたXXXX.iparを選びます。

Done!RJ71SEIP91-T4のProfile登録に成功しました。

Install Module Label

次はRJ71SEIP91-T4のModule LabelをGXWORKS3にインストールするために、先ほどDownloadしたRJ71SEIP91-T4.msluをC:\Program Files (x86)\MELSOFT\MSF\Common\Library\UNITFBのDirectoryに複製してください。

次はC:\Program Files (x86)\MELSOFT\GPPW3\GXW3PluginPreloader.exeを管理者権限で実行してください。

Install Configuration Tools

RJ71SEIP91-T4モジュールを構築するには専用のConfiguration Toolsを使用する必要があり、下記のLinkからRJ71SEIP91-T4 CIP Safety Configuration ToolをDownloadしてください。

https://emea.mitsubishielectric.com/fa/products/cnt/plc/allcpu/rj71seip91-t4.html#downloads

先ほどDownloadしたZIP Fileを解凍し、Setup,exeをクリックします。

Next>で進みます。

CIP Safety Configuration Toolのインストール先を設定し、Next>で進みます。

InstallをクリックしCIP Safety Configuration Toolをセットアップ開始します。

少々お待ちください…

CIP Safety Configuration ToolのPacketsをFirewallに通過できるするため、Yesで進みます。

Done!

Create New Project

GXWORKS3を起動し、Project>Newで新規プロジェクトを追加します。

今回記事で使用したのはR32SF Safety PLCです。

Safety PLCを使用するにはプロジェクトにUser nameとPasswordの設定が必要です。

User nameとPasswordを設定し、Okで進みます。

プロジェクトが作成されたら、Setting Changeをクリックします。

Use Module LabelのOptionをつけます。

Done!プロジェクトが作成されました。

Module Configuration

Hardware Configurationを設定するために、Module Configurationをクリックします。

こちらはModule Configurationの画面になります。

Add R35B

IQ-R Series>Main Base>R35BをDropし、今回記事で使用するBase Unitを追加します。

Done!

Add R61P

次はPower Suppy>R61Pで今回記事で使用する電源モジュールを追加します。

Done!

Add PLC into PLC Rack

R32SF Safety PLCをCPU SlotにDropします。

Done!それでCPUをRackにインストールしました。

Add R6SFM

CPU Extension>R6SFMでCPUの安全拡張ユニットを追加します。

Done!

Add RJ71SEIP91-T4

最後はNetwork>RJ71SEIP91-T4をSlot1にDropします。

Done!

Save the Configuration

次はModule Configurationを保存します。

OKで進みます。

M+Global

先程Module Label使用の設定を有効にしたので、Label>Global Label>M+GlobalというGlobal Variable Listが追加されました。

M+Globalには今回記事で使用したCPUやモジュール(もちろんRJ71SEIP91-T4)のラベルが定義されました。

Check your Configuration

Convert>Rebuild Allで一回Hardware Configuration問題ないかを確認しましょう。

Reset User

R32SF Safety PLC本体のPasswordを忘れた場合に、PLCデータを初期化し、すべてのデータをリセットしましょう。Online>User Authentication>Initialize all PLC Dataをクリックします。

Write User Data

次は今回プロジェクトのUser DataをCPUに書き込むため、Online>User Authentication>Write User information to PLCでUser dataをR32SF Safety PLCに書き込見ます。

Yesで進みます。

さらにYesで進みます。

Done!

Write to PLC

Hardware Configurationを一旦CPUに書き込むため、Online>Write to PLCを実行してください。

Check  RJ71SEIP91-T4 IP Address

現在RJ71SEIP91-T4のIPアドレスを確認するため、Diagnosis>System Monitorをクリックします。 

RJ71SEIP91-T4 モジュールをダブルクリックします。

RJ71SEIP91-T4の診断情報を確認でき、Module Information List Tabを開きます。

RJ71SEIP91-T4の詳細情報が表示され、P1=192.168.250.11を確認できました。

Configure Ethernet/IP Network

次はEthernet/IPネットワークを構築するため、RJ71SEIP91-T4>CIP Safety Configuration Toolをダブルクリックし、ツールを起動しましょう。

Setup the Local Adapter

Safety Communication Moduleを選び>General>Local Network interface IP address to useのところからRJ71SEIP91-T4と通信するEthernet Portを設定します。

Drop-Listから適切なEthernet インタフェース(自分のPC)を設定しましょう。

Done!

Configure Network1

今回記事で使用したのはRJ71SEIP91-T4のPort1になります。RJ71SEIP91-T4本体にも書いてありますが、P1書いてるPort AとPort BはNetwork1で、P2が書いてるPortAとPort BはNetwork2になります。

Network1をクリックします。

Detect the Network1

General>Scanner IP Address Settings>DetectでRJ71SEIP91-T4を検索します。

Done!現在PCとRJ71SEIP91-T4接続されているPortのIPアドレスはIdnetifierの欄に表示されています(192.168.250.11)。

次はOKで設定を適用します。

Done!RJ71SEIP91-T4 Port1のIPアドレス設定が反映されました。

Ping Network1

Ping>Send PingでRJ71SEIP91-T4のNetwork1と通信確認を行います。

Done!Pingコマンドが通過しました。

Configure Class1 Connection

次はRJ71SEIP91-T4にClass1 Connection用のInstanceを追加するためにGeneral>Target(Class1)のCheckboxを入れてください。

CIP Safety Configuration Toolに”Target(Class 1)”というTabが追加されました。

ここでClass1のTagとInstanceの操作が可能です。

Add Instance

今回の記事ではClass1 Instance通信を使用しますので、Target(Class 1 Instance)>Addで新しいInstanceを追加しましょう。

Done!Connection下にある数字は該当するConnectionのIdnetifierを指定できますので、今回の例は1に、のちほどのIdnetifierとInstance番号の関係を追っていきます。

T->O SizeとO->T Sizeは今回20Bytesずつに設定します。

Transfer the Configuration

CIP Safety Configuration ToolからHardware ConfigurationをRJ71SEIP91-T4に転送します。Safety Communication Module>General>Save configuration to ModuleをクリックしConfigurationをRJ71SEIP91-T4に転送しましょう。

Yesで進みます。

少々お待ち下さい…

Done!

Close the Application

CIP Safety Configuration Toolを閉じることを忘れないでください。

Program

次はプログラムを作成します。

IF RJ71SEIP91_1.stEIPCls1_P1.uSet_CommunicationStartupRequest_D = 0
AND RJ71SEIP91_1.bSts_ModuleReady
THEN
RJ71SEIP91_1.stEIPCls1_P1.uSet_CommunicationStartupRequest_D := 1;
END_IF;

FOR iCounter:=0 TO 9 DO
RJ71SEIP91_1.stEIPCls1_P1.unArea_Class1OutputDataArea_D[iCounter]:=0;
END_FOR;

IF NOT RJ71SEIP91_1.stEIPCls1_P1.bnSts_Class1Error_Connection_D[1] THEN
RJ71SEIP91_1.stEIPCls1_P1.unArea_Class1OutputDataArea_D[0]:=12;
RJ71SEIP91_1.stEIPCls1_P1.unArea_Class1OutputDataArea_D[1]:=34;
RJ71SEIP91_1.stEIPCls1_P1.unArea_Class1OutputDataArea_D[2]:=56;
RJ71SEIP91_1.stEIPCls1_P1.unArea_Class1OutputDataArea_D[3]:=78;
RJ71SEIP91_1.stEIPCls1_P1.unArea_Class1OutputDataArea_D[4]:=90;
RJ71SEIP91_1.stEIPCls1_P1.unArea_Class1OutputDataArea_D[5]:=123;
RJ71SEIP91_1.stEIPCls1_P1.unArea_Class1OutputDataArea_D[6]:=124;
RJ71SEIP91_1.stEIPCls1_P1.unArea_Class1OutputDataArea_D[7]:=125;
RJ71SEIP91_1.stEIPCls1_P1.unArea_Class1OutputDataArea_D[8]:=126;
RJ71SEIP91_1.stEIPCls1_P1.unArea_Class1OutputDataArea_D[9]:=127;
END_IF;

Write

Online>Write to PLCでプロジェクトをCPUにDownloadしましょう。

Reset Power

最後はIQ-R CPUの電源を入れ直しましょう。

OMRON Side

次はOMRON NX102-9000側を構築します。

Download EDS File

下記のLinkで三菱のRJ71SEIP91-T4のEDS FileをDownloadしてください。

https://emea.mitsubishielectric.com/fa/products/cnt/plc/allcpu/rj71seip91-t4.html#downloads

New Project

Sysmac Studioを起動し、新規プロジェクトを作成します。

Configure IP Address

Configuration and Setup>Controller Setup>build in EtherNet/IP Portを開き、アプリケーションに合わせてIPアドレスを設定します。

Global Variables

次はGlobal変数を追加します。

三菱のRJ71SEIP91-T4と交換する入出力データを定義します。そのときは、Network PublishにInputとOutputを設定することを忘れないでください。

Program

次は簡単通信確認プログラムを作成します。

DataToEagle[0]:=220;
DataToEagle[1]:=221;
DataToEagle[2]:=222;
DataToEagle[3]:=223;
DataToEagle[4]:=224;
DataToEagle[5]:=225;
DataToEagle[6]:=226;
DataToEagle[7]:=227;
DataToEagle[8]:=228;
DataToEagle[9]:=229;
;

Ethernet/IP Setting

Ethernet/IPの接続設定を行うためにTools>EtherNet/IP Connection Settingsを開きます。

自分のNX1CPUのネットワーク設定などが表示されます。

今回記事で使用したのはNetwork1なので、Portを右クリック>Editします。

Install EDS File

次はRJ71SEIP91-T4のEDS Fileをインストールします。

一番下にある”Install”ボタンをクリックします。

三菱のHPからDownloadしたRJ71SEIP91-T4のEDS Fileをインストールしましょう。

Done!

Resigter

今度はTag Setの画面に入り、Registration Allをクリックしプロジェクト内の変数をEthernet/IPのネットワークで使用できるように公開します。

すべてのTagを選び、Registerで進みます。

Done!

Add RJ71SEIP91-T4

今度はRJ71SEIP91-T4を追加するため、Toolboxにある+ボタンをクリックします。

Ethernet/IPのNode設定画面に切り替えます。

Node Address

Node Addressは三菱のRJ71SEIP91-T4のIPアドレスに設定します。

Model Name

Model NameはもちろんRJ71SEIP91-T4に設定しましょう。

Revision

Revisionが1つしかありません。

Add RJ71SEIP91-T4

最後はToolboxの一番下にあるAddボタンでEthernet/IP Nodeを追加しましょう。

Done!

先ほど追加したRJ71SEIP91-T4を追加して行きましょう。

Configure Connection

RJ71SEIP91-T4と接続するためのパラメータを設定します。

INPUT/Originator Variable

INPUT/Originator VariableはRJ71SEIP91-T4からきたデータに転送する変数を定義します。今回の例ではDataFromEagleに設定します。

OUTPUT/Originator Variable

OUTPUT/Originator VariableはRJ71SEIP91-T4に送信するデータの変数を定義します。今回の例ではDataToEagleに設定します。

Open EDS File via EZ

RJ71SEIP91-T4のInstance番号を知りたいので、EZ-EDS ツールでRJ71SEIP91-T4のEDS Fileを開きます。今回の記事で使用したいのはExclusive Owner接続なので、Connection Manager>Connection1をクリックしてください。

一番下にScrollするとConnection1 Exclusive Ownerの接続Pathが表示されます。

そこにParam21とParam20という2つの変数があります。

Param21=RJ71SEIP91-T4の出力データ、Param20=RJ71SEIP91-T4の入力データになります。

一旦EZ-EDS ツールからParams項目を開き、Param21‐Assembly instance O->Tを開きます。

Min Valueが1024、Maxは1087、そしてDefaultは1024と明記されていますので、Param21が1024から始まることがわかります。前回の記事でRJ71SEIP91-T4が1Portあたり最大のClass1通信数は64までと言いましたが、1024+64‐1=1087なので、丁度64Connectionになります。

次はParam20‐Assembly instance T->Oを開きます。Min Valueが768、Maxは831、そしてDefaultは768と明記されていますので、Param20が768から始まることがわかります。前回の記事でRJ71SEIP91-T4が1Portあたり最大のClass1通信数は64までと言いましたが、768+64‐1=831なので、丁度64Connectionになります。

Input Target Variable

RJ71SEIP91-T4のInstance番号が把握できましたので、Target VariableにInstance番号を設定しましょう。

先程Param21で1024がDefaultだと把握できましたね。

OMORNのPLCをRJ71SEIP91-T4のIdentifier 1のConnectionと接続する予定なのでここは1024を入力しましょう。

Input Byte Size

RJ71SEIP91-T4のデータサイズは20Bytesだと三菱側が設定しましたので、OMRON側もそれに合わせて行きましょう。

Output Target Variable

RJ71SEIP91-T4のInstance番号が把握できましたので、Output Target VariableにInstance番号を設定しましょう。OMORNのPLCをRJ71SEIP91-T4のIdentifier 1のConnectionと接続する予定なのでここは768を入力しましょう。

それは先程Param20で768がDefaultだと把握できましたね。

Output Byte Size

RJ71SEIP91-T4のデータサイズは20Bytesだと三菱側が設定しましたので、OMRON側もそれに合わせて行きましょう。

Connection Type

Connection TypeはPoint to Pointに設定します。

RPI

RPIはアプリケーションとネットワーク負荷に合わせて設定しましょう。

Go Online

Controller>Onlineします。

Transfer Ethernet/IP Setting

Ethernet/IP設定をOMRON NX1 CPUに転送します。

Yesで進みます。

今回はCPUを一旦止めて転送したいので、”Change to PROGRAM mode and execute the transfer”をクリックします。

しばらく待ちます…

YesでCPUを状態をもとに戻ります。

Transfer Project

今度はプロジェクト全体をCPUに転送します。Controller>Transfer>To Controllerをクリックします。

Execute で進みます。

Yesで進みます。

しばらく待ちます…

Done!YesをクリックしCPUをRUNに切り替えましょう。

Done!

Result

最後は通信確認したいので、Sysmac StudioがOnlineしてる状態でPortを右クリック>Monitorします。

Status TabからRJ71SEIP91-T4と通信してることがわかります。

Connection Statusにもエラーなしであることがわかります。

Tag StatusにはDataFromEagleとDataToEagle2つのTagにもOKだと確認できました。

Output Tag Set/Input Tag SetのTab現在すべてのTagの通信状態を確認可能です。

三菱RJ71SEIP91-T4と交換してるデータの現在値も確認できました。

WiresharkからもCIP IO Messageが交換してることがわかりました。

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