こちらは新しい記事シリーズで、Indusol社のEtherNet/IP-INspektor®を使ってEthernet/IP ネットワークの診断を行います。
さ、FAを楽しもう。
Reference Link
http://soup01.com/ja/category/indusol/
EtherNet/IP-INspektor®?
EtherNet/IP-INspektor®は、新しく設置されたEtherNet/IPネットワークの認証、コミッショニング、点検のために役に立つツールです。
これにより、INspektor®はネットワーク負荷、データスループット、リフレッシュレート、テレグラムギャップ、テレグラムジッターなどの品質値を検出し、通信品質の現状を反映します。 これらのパラメータは、新規設置時の試運転・検査基準としてだけでなく、メンテナンスや(リモート)サービス時の重要な情報としても役立ちます。
Purpose of use?
EIP-INspektor®は、EtherNet/IPマスター・システム内のすべてのデータ・トラフィックを常時監視します。 計画外のシステムダウンにつながる可能性のある重大な変更が検出されると、メンテナンス要件通知を受け取ることができます。
また、EIP-INspektor®を使用するために、IPアドレスを追加したり、PLCプログラムを調整したりする必要はありません。
レポート分析に基づいて、以下のネットワーク品質パラメータを監視できます:
- Update rate
- Error frames (sent/received)
- Frame gaps
- Bus node failure
- Netload (sent/received)
注意するのはEtherNet/IPマスタ・システム1台につき1台のEIP-INspektor®が必要です。 このEIP-INspektorは、IOコントローラ(PLC)と分析用の最初のデバイス(スイッチ)間の接続にループされるか、フィードバックなしの測定ポイントを通してネットワーク内に統合される構成があります。
つまり、解析は制御システムやIOデバイスの種類とはまったく無関係に動作します。長期分析の場合、EIP-INspektor®は時間制限なくバスシステムに残せます。 関連するテレグラム・トラフィックは継続的に分析・評価され、通常状態からの逸脱を検出してアラームをトリガーします。
Layout
こちらはEIP-INspektor®の外見です。
Block Diagram
こちらはEIP-INspektor®のBlock図です。
X3 Power Supply
EtherNet/IP-INspektor®を動作するには24Vの外部直流電流が必要で、パッケージに付属の3極プラグイン端子台(X3)を介してデバイスに接続し、 PE 接点は、ローカル PE システムに接続する必要があります。
X2/P1 and X2/P2
WEB INTERFACEのLAN接続X2/P1およびX2/P2は、EIP-INspektor®へのリンクを構成し、10Base-T/1000Base-T RJ45インターフェイスが含まれます。そして PC/ラップトップへの接続ケーブルとして標準イーサネットケーブルを使用します。
また、デバイスへのアクセス用にウェブサーバー機能が統合されており、適切な標準ブラウザで開くことができます(Chrome/Firefoxなど…)。ブラウザにEIP-INspektor®のIPアドレスを入力すると、デバイスのユーザーインターフェースにアクセスできます。
EIP-INspektor®はPASSIVEおよびACTIVE接続ソケットにより、内部に記録されたデータの評価と装置のパラメータ設定が可能です。 これらは2つの独立したネットワークアクセスです。 Webアクセスに加えて、アクティブなWeb InterfaceはEtherNet/IPネットワークにリクエストを送信できます。
そのためには、デバイスの概要で「デバイススキャン」を開始する必要があります。 これは、各デバイスの名前、IPアドレスなどの情報を取得し、保存するために使用されます。
X4 Signal inputs and outputs
装置上部の6極コネクター端子台(X4)は、以下のように割り当てられています:
- 入力 1: アラーム通知(Web インターフェース + スイッチ接点)
- 入力 2: アラーム通知(スイッチ接点)
- 入力 3: アラーム解除
また、ウェブインターフェースで追加機能を設定可能です。
こちらは6極コネクター端子台(X4)の配線図です。
Display screen
電源を接続すると、EIP-INspektor®のシステム起動がディスプレイに表示されます。システムの起動に成功すると、EtherNet/IPネットワークの現在の状態が常にホーム画面に表示されます。
左右の矢印キーでメニュー項目をスクロールできます。 ホームキー
は、ホーム画面に直接移動します。
X1/P1 X1/P2 Measurement location
通信の大部分は通常この接続を介して行われるため、可能な限り、EIP-INspektor®は常にPLCと最初のI/Oデバイスまたはスイッチ間のネットワーク接続に設置する必要があります。そしてEtherNet/IPネットワークにはさまざまな方法で接続できます。
Fixed installation within the master system
EIP-INspektor®はネットワークにしっかりと統合され、継続的で永続的なネットワーク分析を実現します。 そのために、デバイスはINおよびOUTソケットを介してシステムに統合されます。注意するのはこの接続オプションを使用してデバイスをインストールすると、EtherNet/IPネットワーク・フォルトが発生するため、システムの停止中に実行する必要があります。
Connection via feedback-free measurement point
フィードバックフリーの測定ポイントEIP-INspektor®と組み合わせることで、継続的なシステム運用を損なうことなく、いつでもEtherNet/IPシステムに接続できます。
必要であれば、臨時で実施することもできる。 そのためには、EIP-INspektor®を2本のパッチケーブルで測定ポイントのM1およびM2モニターソケットに接続します。
*図の中に使用したのはPNMA IIの114090100です。
Your First Ethernet/IP Network Scan!
それでは既存のEthernet/IPネットワークをScanしてみましょう。PCをX2/P1もしくはX2/P2と接続します。各PortのIPアドレスでは、
- X2/P1:192.168.213.212/24
- X2/P2:192.168.212.212/24
になります。
BrowserからX2/P1もしくはX2/P2のIPアドレスを入力しEtherNet/IP-INspektor® のWeb serverにアクセスしましょう。
Factory Reset
最初にFactory Resetを行います。Configuration>Factory reset>Resetをクリックしてください。
Configure Time And Language
次はEtherNet/IP-INspektor® の時間設定を行います。Configuration>Time and language settingsを開き、NTP Serverと時間同期させるか、もしくは手動で時間を設定、そしてTime zoneも設定してください。最後はApplyボタンをクリックし設定を適用します。
Configure Network
Configuration>NetworkでX2/P1もしくはX2/P2のIpアドレスを変更できます。
Scan Network
次はMain Pageに戻り>MonitoringのTabを開き、ApplyでネットワークをScanします。
Done!現在ネットワークにあるデバイスをすべて検索できました。
If Ethernet/IP Error Network..
ここでEthernet/IPのデバイスをLANケーブルを抜いてみます。そうすれば、Ethernet/IPネットワーク内に通信エラーが発生します。EtherNet/IP-INspektor®のWeb serverからCurrent bus statusが”Error”に変わります。
AlertsのTabから現在通信エラーが発生してるデバイスが表示されます。
LANケーブルを差し戻し、Acknowledge alertsをクリックしアラームをリセットします。
OKで進みます。
現在のエラー数が0になり、Current bus statusがエラー→Normalに復旧するまで少し時間かかります。
また、AlertsなどでDevice欄の正方形をクリックすると、該当するデバイスのネットワークロード詳細を確認できます。
Done!
こちらはBus statusが正常に戻してたときのWeb Server表示になります。