Beckhoff# 安全コントローラEK1960 – Part3:TE2000でアラーム・イベント・状態ログを可視化しよう

本記事では、Beckhoff TE2000のAlarm Logger・Event Logger・File Explorer機能を使って、安全コントローラEK1960の状態監視の可視化設定を紹介します。次回のPart3ではFSOEカスタム接続の設定方法を解説予定。お楽しみに!

さ、FAを楽しもう!

Reference Link

Beckhoff# 安全コントローラEK1960 – Part01:TwinCATでの立ち上げと基本接続手順
Beckhoff# 安全コントローラEK1960-Part02:EDM設定と診断パルスの使い方

File Explorer

File Explorerは、サーバー上のフォルダやファイルを表示し、ナビゲートするために使用することができます。 ファイルのアップロードやダウンロード、サーバー上のファイルやフォルダの移動やコピーも可能です。

Event systems

TwinCAT HMIには、イベントシステムを実装するためのさまざまな拡張機能があります。今回紹介するのはAlarmとEventLoggerです。

Alarm

Alarm拡張機能を使用すると、TwinCAT HMIのアラームを自分で設定できます。 この拡張機能は、定義された間隔でシンボルを監視し、値が定義された限界値を超えるか等しくなった場合にメッセージを生成できます。

EventLogger

EventLoggerエクステンションを使用すると、TwinCAT EventLoggerを統合できます。 この拡張機能は、EventLoggerで利用可能なメッセージを読み取り、クライアントが利用できるようにするために使用します。 クライアントは、フィルタを使用してデータを照会できます。 これにより、過去のイベント、または現在のイベントのみのフィルタを作成できます。

Implementation

TwinCAT Runtime

最初に非安全PLCのGVLにアラーム用の入力変数を3つ追加します。その3つの変数はEK1960とEtherCAT通信で受信したデータになります。

EK1960

次はEK1960側です。

出力データ追加

EK1960から非常停止の信号などをEtherCAT経由でTwinCAT Runtimeに送信したいので、Alias Devices>Add multiple Standard Variablesで複数の変数を同時に追加することができます。

変数の一括追加画面が表示されます。

例えば3つのINPUTを一気に追加したい場合は、Numberに3を入力してください。

Done!

今回の記事では3つの非安全出力データを3つ追加します。

GVL

こちらは安全変数です。先ほど追加した3つの非安全変数と紐つけましょう。

Program

安全プログラムはPart1とあまり変わらなく、ネットワーク1の非常停止信号をもう二つをDecOutに追加します。

Alarm Configuration

次はTE2000のアラームとEvent設定を行います。

Plug-in Installation

TE2000でAlarmとEvent Loggerを使用するにはNuGetからPlug-inをインストールする必要があり、NuGetからAlarmとEvent Loggerを検索し、インストールしてください。

インストールが完了したらOutput Logから”Finished”が表示されます。

アラームの追加

HMIプロジェクトにTcHmiAlarmという項目が追加されます。そのTcHmiAlarmをクリックしてください。

今回の記事でTwinCAT Runtimeと3つのBool 変数をADS でMappingしました。その変数を右クリック>New Alarm Settingsをクリックします。

Alarm設定画面が表示されます。

  • Nameはアラーム
  • Severityはアラームの重大性
  • Notificationはアラームがリセットする必要あるかどうか

最後はAdd Conditionボタンをクリックし、アラームのTrigger条件を変更しましょう。

アラームの設定画面が表示され、Add ConditionでアラームTrigger条件を追加します。

新しいTrigger条件が追加されました。

Operatorは比較条件を設定します。

ValueはTriggerする値を設定します。

Done!アラームが追加されました。

次にTcHmiAlarmを開くと、先程追加したアラームが表示されます。

Diagnostics Tabでは現在Alarmの状態を確認できます。

この画面からアラームを追加したい場合は、”+Add Alarm Symbol”をクリックします。

Alarm Settingsを開きます。

各Alarmの詳しい設定を変更することが可能です。

Alarm Name

下図の鉛筆アイコンをクリックしアラーム名を変更できます。

Enabled

EnabledはTRUEもしくはFALSEでアラームを有効・無効にします。

Notification Type

Notification Typeを設定し、アラームがリセットの必須かどうかを変更できます。

Name/Text

Name/Textで該当するアラームの表示テキストを変更できます。

Condition

ConditionはアラームのTrigger条件を設定できます。

ここではJSON FormatでアラームのTrigger条件が表示されてます。

Severity

この項目はアラームの重大性を調整できます。

Result

Done!今回の記事で3つのアラームを追加しました。最後はAcceptをクリックし設定を保存しましょう。

Done!

Event Logger

次はEvent Loggerを見てみましょう。このPlug-inは特に設定する必要がありません。

General Tabで現在収集してる各TwinCAT Runtimeの接続を確認できます。

Diagnostics TabEvent Loggerの状態を確認できます。

Screen

最後は画面を構築します。

ToolboxからFileを検索し、File Explorerを追加します。その部品は特に設定する必要がありません。

次はToolboxからEVENTを検索し、Event Grid(アラームテーブルのようなもの)とEvent Line(最新発生したEvent表示)を追加します。

Result

TE2000プロジェクトをHMI ServerにDownloadし、結果を確認してみましょう。

File ExplorerからRuntime内のFileにアクセスできました。

次はEvent Gridを見てみましょう。Eventがたくさん発生するとき、画面からどれかアラームかを確認することが難しいです。

赤枠のFilter機能を使用し、必要ではないEventをFitlerしましょう。

下図のように、先程私達が作成したアラームのみの表示になりました。

そのアラームをクリックすると、Details画面で該当するアラームの情報を確認できます。

Alarm StateにはConfirmationはいらないと書いてあります。それは先程私たちが設定したからです。

最後はリセット必要なアラームをTriggerします。

Done!Event Gridにアラーム表示ができました。

こちらはアラームが発生したが、確認してないの画面です。

CHECKボタンをクリックし、アラームを確認します。

こちらはCheckボタンをクリックした状態です。Alarm StateがConfirmedに変化しました。

最後はアラームのデバイスをTRUE->FALSEに移行したら、Alarm StateがCleared and confirmedに変化しました。

Event Lineでは最後発生したEventが表示されます。

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