今回の記事では三菱のR71FG11-T2を使用し、CC-Link IE Field Masterを立ち上げ、同じく三菱製のNZ2GF2B1-32DTEとCC-Link IE Field接続します。
さ、FAを楽しもう。

Reference Link
http://soup01.com/ja/category/protocol/cc-link-ie-field/
前書き
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技術はひとりじゃもったいない。
NZ2GF2B1-32DTE?
CC-Link IEフィールドネットワークのリモートデバイス局で、入出力機器をより簡単に分散配置できます。
Application Example
本モジュールは、CC-Link IE フィールドネットワークにおいて、外部機器との信号交換やマスタモジュールとの通信を以下のように行います。
Various installation methods
NZ2GF2B1-32DTEは様々なインストール方法に対応しています。
Wiring
こちらはNZ2GF2B1-32DTEの配線図です。
こちらはNZ2GF2B1-32DTEのScrew IN/OUT 配置です。
Status
Module failure(X0)
この図は、「Module failure(X0)」と「Module READY(XF)」の信号タイミングを示したものです。
Own station data link status(X1)
- OFF:データリンク停止(異常)
- ON:データリンク中(正常)
また、SB0049(特殊リレー)もX1と同じ信号だが、ON/OFFの意味であり、つまり:
- X1がON → SB0049はOFF
- X1がOFF → SB0049はON
プログラム中で使うときは、X1かSB0049のどちらか片方を使いましょう。
他局のデータリンク状態(X3)
- OFF:すべての局が正常にリンク中
- ON:異常な局が見つかった(Faulty station)
Module ready (XF)
- OFF:モジュールはまだ準備できてない(操作不可)
- ON:モジュールが準備完了(操作可能!)
Implementation
Remote IO Side
最初にはNZ2GF2B1-32DTEを設定します。
Station
NZ2GF2B1-32DTEの本体にあるロータリースイッチでNZ2GF2B1-32DTEのステーション番号を設定します。
GXWORKS Side
これからプロジェクトを構築します。
スロットの設定
Module ConfigurationをクリックしHardware Configurationを設定します。
今回記事で使用するRJ71GF11-T2 CC-Link IE Fieldモジュールを追加してください。
RJ71GF11-T2設定
Module Information>RJ71GF11-T2をクリックしRJ71GF11-T2のパラメータを設定します。
ステーションタイプ
Station TypeはMaster Stationに設定してください。
ネットワーク番号
Network No. は1に設定します。
ネットワーク構成設定
今度はCC-Link IE Fieldネットワークを設定するために、Network Configuration Settingsに設定します。
Network Configuration
Module Listから今回記事で使用するNZ2GF2B1-32DTEをCC-Link IE Fieldネットワークに追加しましょう。
Done!NZ2GF2B1-32DTEを追加しました。
NZ2GF2B1-32DTEは32Points Rx/Ryと20 PointsのRwr/Rwwが固定されてたので、Start/Endのデバイス番号のみ設定しましょう。
最後は”Close with Reflecting the Settings”をクリックし設定を保存しましょう。
パラメータ
次はNZ2GF2B1-32DTEのパラメータを設定するには、該当するモジュールを右クリック>Parameter Processing of Device Stationをクリックします。
Method Selectionを”Parameters Read”を選び、Execute Parameter ProcessingでNZ2GF2B1-32DTリモートIOのパラメータをすべて読み出します。
次は”Copy Read Value to Write value”をクリックし、パラメータを一旦Write Value欄に移動します。
今回の記事ではNZ2GF2B1-32DTEを自動起動するように設定したいので、”Initial Operation Setting”にある”Write value”欄に”1”を設定します。
これでOKです。
最後はMethod sectionを”Parameter Write”選び>、”Execute Parameters Processing”をクリックしパラメータをNZ2GF2B1-32DTEに書き込みましょう。
Yesで進みます。
もう一回Yesで進みます。
少々まってください…
Done!これでパラメータの書き込みが完了しました。
リフレシュ
今度はReflesh設定を行います。こちらはMasterとSlave間のデータ更新するとき、反映するIOデバイスの設定になります。RJ71GF11-T2>Required Settingsをクリックします。
Refresh settingを開きます。
Rx/RyとRwr/Rwwをアプリケーションに合わせて設定しましょう。
プログラム
次はプログラムを作成します。
構造体
DUT_NZ2GF2B1_32DTEをプログラムするための構造体を作成します。
DUT_NZ2GF2B1_32DTE_1
こちらはDUT_NZ2GF2B1_32DTEの入力Statusをまとめた構造体です。
DUT_NZ2GF2B1_32DTE_2
こちらはDUT_NZ2GF2B1_32DTEを制御する(リセット、初期化など)ための構造体です。
Global Label List
次はGlobal Label Listを基に、先程定義した構造体を利用しグローバル変数を宣言します。
Assign Device Labelでデバイスを先程のReflesh設定に合わせて設定しましょう。
MAIN
MAINプログラムにTimerやCounterの変数を宣言しますします。
下記は10msごとに出力を1つずつONするプログラムになります。
fbTOn1(IN:= NOT fbTOn1.Q ,PT:= T#10ms); IF fbTOn1.Q THEN IF arrSt31Output[15] THEN FOR iCounter:=0 TO 15 DO arrSt31Output[iCounter]:=FALSE; END_FOR; iCurrentON:=0; ELSE arrSt31Output[iCurrentON]:=TRUE; iCurrentON:=iCurrentON+1; END_IF; END_IF; ; |
ダウンロード
Write to PLCでプロジェクトをCPUにDownloadしましょう。
DownloadするときPROFINET ModuleのCheckboxをCheckするのは忘れずに。
リセット・パワー
プロジェクトDownload完了したらCPUの電源を入れ直しましょう。
結果
GXWORKS3のCC-Link IE Field 診断ツールから、NZ2GF2B1-32DTEと通信成功であることが確認できました。
こちらの動画で動作確認できます。