三菱#RJ51AW12ALでAnyWireデバイスのパラメータ読み書きしよう

今回の記事では、三菱電機のPLCとRJ51AW12AL(MELSEC)、Anywire省配線システムを使用して、リモートI/O接続を実践します。基本的なデジタル入力の取得から、ハードウェア設定、プログラムからAnyWireデバイスのパラメータ読み書き、自動アドレス検知をゼロから構築していきます。

本記事では以下のデバイスを使用しています。

  • BL296PB-16F-V50
  • BL296PB-08F-4-20
  • BS-H0317-1K

さ、FAを楽しもう!

前書き

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Reference Link

http://soup01.com/ja/category/protocol/anywire/

概要データ

プロジェクトを展開するまえに、今回記事で使用した部分を説明します。

Bit出力エリア

下記の赤枠ではBit出力のBuffer Memoryアドレスになります。

モジュール接続数

こちらのBuffer Memoryは現在RJ51AW12ALとAnyWireで接続されているノード数を確認できます。

パラメータアクセス読む

1. アクセス方法を設定する。 「パラメータアクセス設定」(Un\G10320)に0000H(読み出し)を格納します。

2. アクセス対象IDを設定する。 「パラメータアクセス対象モジュールID指定」(Un\G10321)にアクセス対象IDを格納します。

ID

説明

0000H~00FEH

ビット出力リモートモジュールのID

0200H~02FEH

ビット入力リモートモジュール、またはビットI/O複合リモートモジュールのID

0400H~05FEH

ワード出力リモートモジュールのID

0600H~07FEH

ワード入力リモートモジュール、またはワードI/O複合リモートモジュールのID

3. リモートモジュールの「パラメータアクセス要求コマンド」(Y10)をOFF→ONする。 このとき、「パラメータアクセス完了フラグ」(X11)がOFFになる。また、「パラメータアクセス中フラグ(ハンドシェイク付き)」(XB)がONになる。

4. パラメータアクセスが完了すると、「パラメータアクセス完了フラグ」(X11)が自動的にONになる。

5. リモートモジュールの「パラメータアクセス要求コマンド」(Y10)をON→OFFする。

6. 「パラメータアクセス完了フラグ」(X11)がONになり、以下の信号がすべてOFFになると、「パラメータアクセス中フラグ(ハンドシェイク付き)」(XB)がOFFになる。

  • リモートモジュールの「パラメータ一括読み出しコマンド」(Y11)

7. 読み出したパラメータは、各IDの以下の場所に格納される。
(Un\G12288~Un\G12335)

パラメータアクセス読む

1. アクセス方法を設定する。 「パラメータアクセス設定」(Un\G10320)に0001H(書き込み)を格納します。

2. アクセス対象IDを設定する。 「パラメータアクセス対象モジュールID指定」(Un\G10321)にアクセス対象IDを格納します。

ID

説明

0000H~00FEH

ビット出力リモートモジュールのID

0200H~02FEH

ビット入力リモートモジュール、またはビットI/O複合リモートモジュールのID

0400H~05FEH

ワード出力リモートモジュールのID

0600H~07FEH

ワード入力リモートモジュール、またはワードI/O複合リモートモジュールのID

3. リモートモジュールの「パラメータアクセス要求コマンド」(Y10)をOFF→ONする。 このとき、「パラメータアクセス完了フラグ」(X11)がOFFになる。また、「パラメータアクセス中フラグ(ハンドシェイク付き)」(XB)がONになる。

4. パラメータアクセスが完了すると、「パラメータアクセス完了フラグ」(X11)が自動的にONになる。

5. リモートモジュールの「パラメータアクセス要求コマンド」(Y10)をON→OFFする。

6. 「パラメータアクセス完了フラグ」(X11)がONになり、以下の信号がすべてOFFになると、「パラメータアクセス中フラグ(ハンドシェイク付き)」(XB)がOFFになる。

  • リモートモジュールの「パラメータ一括書き込みコマンド」(Y12)

7. 読み出したパラメータは、各IDの以下の場所に格納される。
(Un\G12288~Un\G12335)

自動アドレス検出コマンド(Y1)

1. すべてのリモートモジュールが正常に動作していることを確認する。

2. 「自動アドレス検出コマンド」(Y1)をOFF→ONする。 このとき、「自動アドレス検出フラグ」(X14)がONになる。

3. SET LEDがしばらく点滅した後に消灯すると、ID(アドレス)が格納されたことを示す。

4. 「自動アドレス検出フラグ」(X14)がOFFになると、自動アドレス検出が完了する。

Implementation

それでは実際にプログラムを作成しましょう。

GXWORKS 側

次は三菱のGXWORKS3プロジェクトを構築します。

Program

次はプログラムを作成します。

Rung1-4

このプログラムは RJ51AW124L(AnyWireASLINK マスタモジュール)のステータス・エラー情報をHMI用内部リレー(M)へ転送するロジックです。

ラング

出力コイル

内容

0

M10 / HMI用コイル

モジュール正常動作中フラグ

1

M10 / HMI: RJ51A W124L READY

準備完了フラグのHMI転送

2

M11 / HMI: DP/DN short error

DP/DN線間短絡エラー

3

M12 / HMI: 24V/DP short error

24V-DP間短絡エラー

4

M14 / HMI: DP/DN disconnection error

DP/DN断線エラー

Rung5-9

このプログラムはパラメータアクセス関連ビットのHMI転送ロジックです。

ラング

出力コイル

内容

5

M15 / HMI: Module Ready

モジュール準備完了フラグのHMI転送

6

M21 / HMI: Parameter Access OK

パラメータアクセス完了フラグのHMI転送

7

M16 / HMI: Parameter batch read Command

パラメータ一括読み出しコマンドのHMI転送

8

M17 / HMI: Parameter batch Write Command

パラメータ一括書き込みコマンドのHMI転送

9

M18 / HMI: Parameter accessing flag (with handshake)

パラメータアクセス中フラグ(ハンドシェイク付き)のHMI転送

Rung10-13

このプログラムはM15(Module Ready)がONの間、バッファメモリから各種情報をDレジスタへ継続転送します。

  • D300 ← U0\G4096:Node1のビット出力状態
  • D301 ← U0\G4097:Node2のビット出力状態
  • D1050 ← U0\G38960:現在の接続モジュール台数
  • D200に0を書き込み、パラメータ読み出し制御用DMを初期化します

Rung14-18

このプログラムはパラメータ読み出し処理の起動シーケンスを実装しています。処理の流れとしては:

M15 ON かつ M00 ON
└─ D100=0 かつ D170=0(両処理アイドル)
├─ D200 ← 0(読み出し制御DM初期化)
├─ M00 リセット
├─ U0\G10320 ← 0(読み出しモード設定)
├─ D1200~D1249 一括クリア(ターゲットID領域)
└─ D211 インクリメント(実行カウンタ)

Rung19-20

こちらはD200.0(Control DM: Read Parameters のビット0)がONで実行するプログラムです。

  • ラング19:U0\G9212に格納されているモジュールIDを読み出し対象として、パラメータアクセス対象ID指定レジスタ(U0\G10321)へセットする
  • ラング20:D200を2に更新することで、制御ステートマシンを次のステップ(ステップ2)へ遷移させる

Rung21-24

こちらはD200.1(Control DM: Read Parameters のビット1)がONで実行するプログラムです。

  • ラング21: Y11 OUTパラメータ一括読み出しコマンド(Y11)をON
  • ラング22:タイマT1を起動(設定値K50 = 5秒)。タイムアウト監視用
  • ラング23:X0B ON → MOV H4, D200パラメータアクセス中フラグ(ハンドシェイク付き)(X0B)がONになったら D200 ← 4(次ステップへ遷移)
  • ラング24:T1 ON → SET M90タイマT1がタイムアウトしたら Error Read Parameters(M90)をセットします

Rung25-28

こちらはD200.2(Control DM: Read Parameters のビット2)がONで実行するプログラムです。

  • ラング25:パラメータ格納エリア(G12384)から読み出した値(544)をD1249へ保存
  • ラング26:G12385以降19ワードのパラメータデータをD1200〜D1218へブロック転送
  • ラング27:HMIからの読み出し要求フラグM30をリセット(要求処理完了)
  • ラング28:D200を0に戻してステートマシンをアイドルへ復帰

Rung29-33

このプログラムはパラメータ書き出し処理の起動シーケンスを実装しています。処理の流れとしては:

M15 ON かつ M31 ON
└─ D200=0 かつ D210=0(両処理アイドル)
├─ D210 ← 1(書き込みシーケンス開始)
├─ M51 RST(エラーフラグクリア)
├─ G10320 ← 1(書き込みモード設定)
├─ G9219 → G10321(ターゲットIDセット)
└─ D211 インクリメント

Rung34-35

こちらはD210.0(Control DM: Write Parameters のビット0)がONで実行するプログラムです。流れとしては:

D210.0 ON(=1)
├─ G9219 → G10321(ターゲットID再確認・セット)
└─ D210 ← 2(次ステップへ)

Rung36-38

こちらはD210.1(Control DM: Write Parameters のビット1)がONで実行するプログラムです。流れとしては:

D210.1 ON(=2)
├─ D1200〜D1218 → G12385〜G12403(19ワード書き込み)
├─ D210 ← 4(次ステップへ)
└─ M31 RST(HMI書き込み要求クリア)

Rung39-42

こちらはD210.2(Control DM: Write Parameters のビット2)がONで実行するプログラムです。流れとしては:

D210.2 ON(=4)
├─ Y12 ON(書き込みコマンド発行)
├─ T2 起動(5秒タイムアウト監視)
├─ X0B ON → D210 ← 0(正常完了:アイドルへ)
└─ T2 タイムアウト → M91 SET(エラー)

Rung43-44

こちらはBS-H0317-1Kの測定値を別のDMに格納します。

  • ラング43:SM400(常時ONの特殊リレー)により、D220を常時0でリフレッシュ
  • ラング44:M15がONの間、G12424(Node3のセンシングレベル格納アドレス)の実値をD220へ上書き転送

Rung45-48

こちらは自動アドレス検出シーケンス起動のプログラムです。流れとしては:

M32 ↑(立ち上がり)
かつ Y1 OFF(未実行)
かつ M15 ON(モジュール準備完了)
├─ Y1 SET(検出コマンド発行)
├─ M12 RST(HMI要求フラグクリア)
├─ M32 RST(エラーフラグクリア)
└─ D1400〜D1526 一括クリア(127ワード)

Rung49-52

こちらは自動アドレス検出の監視・完了処理のプログラムです。流れとしては:

M32 ↑ → Y1 SET(検出開始)
└─ T3 起動(30秒監視)
├─ X14 ↓(正常完了)
│ └─ G9217〜 → D1400〜(127ワード取り込み)
└─ T3 タイムアウト
├─ M92 SET(エラー)
└─ Y1 RST(コマンド強制OFF)

結果

プログラムからノード3(BS-H0317-1K)の測定値を確認できました。

最初はM32をONして自動アドレス検出シーケンス起動します。

D1400から各ノードのIDが表示されます。

次はM30をONにし、ノード3(BS-H0317-1K)のパラメータを取得します。 

D1200からノード3(BS-H0317-1K)のパラメータが取得しできました。

今度はパラメータをノード3(BS-H0317-1K)に書き込みます。

M31をONにし、パラメータ書込みシーケンスを起動します。

パラメータが更新されました。

ダウンロード

こちらのLinkから今回の記事のプログラムをDownloadしてください。

https://github.com/soup01Threes/GXWROKS/blob/main/AnyWire_Tutorial_ProgramReadWriteParameters.gx3

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