現在、Automationの方向性は、完全にEtherNet/IP、PROFINET、Modbus TCP、OPC UAなど、明らかにEthernetに向けていますが、少し昔に振り向いて1994年に行きましょう。1994年はどういう年かと言いますと、DeviceNetがFA向けの制御ネットワークとして米国のアレン・ブラッドリー社から発表されました。
それ以前は、AutomationのネットワークといえばModbusで、大部分の機器もRS-485シリアル通信によるリクエストとレスポンスの繰り返しでした。
この記事を書いたのは2023年ですが、世界中に何十万ものDeviceNetノードがあります。ですが、DeviceNetがこれらのアプリケーションで簡単に置き換えられないこともわかっています。
DeviceNetはEtherNet/IPとまったく同じようにCIPを使用し、CAN物理層上だけで使用できるという特徴があります。このDeviceNetは、TCP/IPスタックとEthernet物理層の代わりにCANを使用します。つまり、EtherNet/IPデバイスの使用に慣れているEnd-UserもしくはSIがDeviceNetのすべてのデータと接続関連の要素を理解することができます。
DeviceNetは時代遅れではないが、減少傾向にある。そして一番大きな問題は、メーカーが将来もこれをサポートし続けるのか?それとも標準イーサネット上で動作するプロトコルのデバイスのみ対応するか?のことだと思います。もしメーカーがDeviceNetをサポートしない新しいモジュールラインを発表すれば、それはおそらくDeviceNetのトドメを刺すことになり、EndUserはDeviceNetからEthernet実装に切り替えるという選択肢しかありません。それはDevicNetだけではなく、Profibus/CCLINKなどにも直面してる問題です。
また、DeviceNetが直面するもう一つの問題は部品コストです。製造される機器の数が減ると技術が古くなるということは、部品コストは上昇します。逆に、産業用Ethernetは物理層では商用Ethernetと変わらないため、Ethernetのコストは下がり続けていくでしょう。
でも、製造業は急激な変化には弱く、DeviceNetは30年近く前のものですが、おそらくこれから30年は、ある程度は続くのではないかな?と思っています。