横河電機#SP71-4S_Part4_F3LN01でEthernet/IPネットワークを構築しよう

今回の記事では、横河電機のF3LN01を使用し、Ethernet/IP Scannerを立ち上げ、TURCKのCodesys PLCとBELDENの0980 XSL‐3912‐121‐007D0-01FとEthernet/IPで接続します。

さ、FAを楽しもう。

Reference link

Turck#TBEN-L5-PLC-11 Part1_Let’s Start it up!
Turck#TBEN-L5-PLC-11 Part2_Profinet IO Controllerを立ち上げよう
横河電機#SP71-4S_Part2_WideField3をインストールしよう!
横河電機#SP71-4S_Part3_ラダープログラム作ろう

Implementation

Belden Side

IP Setting

0980‐XSL 3912-121の本体にあるRotaryスイッチを使ってIPアドレスを設定してください。

EtherNet/IP Setting

次は0980‐XSL 3912-121の本体にあるRotaryスイッチを使って通信Protocolを設定してください。

今回の記事ではEthernet/IPを使用しますので、RotaryスイッチをE/IPに設定してください。

Assembly types

ConsumingデータとProducingデータイメージは、接続されているすべての IO-Link デバイスの完全な入出力データサイズと追加の入力ステータス情報に依存する動的なサイズを持っています。各接続の一般的な入出力プロセスデータサイズは、エンジニアリングツールで設定できます。各 IO-Link デバイスのプロセスデータサイズは、モジュール構成データで設定できます。

Connections

ダイナミックデータサイズは、接続されているすべての IO-Link デバイスの完全な入出力データサイズと、追加の入力ステータス情報によって決まります。

各接続の一般的な入出力プロセスデータサイズは、エンジニアリングツールで設定できます。各 IO-Link デバイスのプロセスデータサイズは Module Configuration Data で設定できます。

Process data assignment

次はBELDENの0980‐XSL 3912-121がEthernet/IP Modeとして使用する場合のMappingをリストアップします。

OutputData

こちらは0980‐XSL 3912-121がEthernet/IP Modeとして稼働するとき出力データのMappingになります。

InputData

こちらは0980‐XSL 3912-121がEthernet/IP Modeとして稼働するとき入力データのMappingになります。

Digital input channel status、Start from byte Offset0

Byte Offset0から2Bytesのデータは0980‐XSL 3912-121のデジタル入力データになります。

General diagnostics

Byte Offset2から2Bytesのデータは0980‐XSL 3912-121のモジュール診断情報になります。

ITEMMeaning
LVS低電圧システム/センサー供給
LVA低電圧アクチュエータ電源
SCS短絡センサー
SCA短絡アクチュエータ/UL/UAux
DTU デバイスの温度不足
DTOデバイス温度オーバーラン
FMEフォース・モード有効
IME内部モジュールエラー
IVEIO-Link バリデーションエラー
IDEIO-Link デバイスエラー
IDWIO-Link デバイスの警告
IDNIO-Link デバイス通知
Sensor diagnostics

Byte Offset4から2Bytesのデータは0980‐XSL 3912-121の入力診断情報になります。

Actuator/UL/UAux diagnostics

Byte Offset6から2Bytesのデータは0980‐XSL 3912-121の出力診断情報になります。

IO-Link diagnostics 

Byte Offset8から6Bytesのデータは0980‐XSL 3912-121のIO-LINK診断情報になります。

ITEMMeaning
ICE1..8IO-Link ポート COM エラー(デバイスの紛失、断線、短絡など)
IVE1..8IO-Link ポート検証エラー
IDE1..8IO-Link ポートデバイスエラー
IDW1..8IO-Link ポートデバイスの警告
IDN1..8IO-Link ポートデバイス通知
IO-Link portX data

0980‐XSL 3912-121の各PortのIO-LINK入力データになります。

IO-Link portX PQI

0980‐XSL 3912-121の各PortのIO-LINK PQI(Port Qualifier Information)データになります。

ITEMMeaning
NewPar機器パラメータの更新を検出
SubDev異なるデバイスが検出された(異なるシリアル番号)
PortActiveポート有効中
DevComデバイスが検出され、PREOPERATE または OPERATE 状態にある。
DevErrデバイスまたはポートに割り当てられたエラー/警告が発生した
PQデバイスからの有効なI/Oプロセスデータ
Extended status

0980‐XSL 3912-121の各PortのIO-LINKの拡張情報データになります。

ITEMMeaning
OLE出力プロセスデータ長エラー(デバイス不一致)
ILE入力プロセスデータ長エラー(デバイス不一致)
SPE起動時のパラメータ設定エラー(ダイレクトパラメータエラー)
BUIバックアップの不整合(パラメータ保存エラー)
ICT無効なサイクルタイム
Events

0980‐XSL 3912-121の各PortのIO-LINKのイベンド情報データになります。

ITEMMeaning
Instance 不明(「0」)、予約(物理層 PL(「1」)、データリンク層 DL物理層 PL (「1」)、データリンク層 DL(「2」)、アプリケーション層AL(「3」) )
Type通知(「1」)、警告(「2」)、エラー(「3」)
Modeシングルショット(「1」)、イベント消失(「2」)、イベント出現(「3」)

Download EDS File

下記のサイトからBELDENの0980‐XSL 3912-121のEDS FILEをDownloadしてください。¥

https://www.belden.com/products/i-o-systems/io-link-master/0980-xsl-3912-121-007d-01f

Configure IO

次は0980‐XSL 3912-121のWeb Serverにアクセスし、モジュール設定を行います。

PortXの設定を変更したい場合、FieldbusとModuleを切り離し、ピンク枠のボタンをクリックします。

アプリケーションに合わせてPort Modeを設定してください。

TURCK Side

TURCKのTBEN-L5-PLC-11側にも少々設定があります。

Configure Double MAC ModeRORYTT SW

TBEN-L5-PLC-11のWeb Serverにアクセスし、Parameters画面を開きます。

今回使用するのはEthernet Port2なので、IPアドレスをアプリケーションに合わせて設定しましょう。

そして”SET NETWORK CONFIGURATION”をクリックし設定を適用します。

Add Ethernet Adapter

次はEthenret/IP Adapterとして使用するEthenet Adapterを設定するため、Device>右クリック>Add Deviceします。

Ethernet Adapter>Ethernet を選び、Add Deviceで進みます。

Done!Ethernet Adapterが追加されました。

Configure IP Address

General Tabを開き、Browseをクリックし、アプリケーションで使用するAdapterを設定しましょう。

今回の記事ではTBEN-L5-PLC-11のPort2を使用すので、eth1を選択します。

Insert Devices

Ethenret/IP Adapterを追加するため、先程のEthernet Adapterを右クリック>Add Deviceします。

ここで注意するのはEthernet IP Slave・Ethernet/IP Adapterとという複数の選択肢が出る場合がございます。TURCKのTBEN-L5-PLC-11にEthenret/P Adpterを使用するには、VendorがTURCKだと表示されているEthernet IP Slaveを設定してください。

VendorがCodesysのEthernet/IP Adapterを使用すると別のライセンスが必要になります。

次はEthenret/IP Adapter用交換データ領域を追加します。

今回の記事では256 Bytesの入出力データを追加しました。

GVL

GVLでTURCKのTBEN-L5-PLC-11のEthernet/IP 変数とLED変数を定義します。

{attribute ‘qualified_only’}
VAR_GLOBAL

LED  :DUT_Turck_PLC_LED;
EIP_OutData AT %QW1000 : ARRAY[0..127]OF WORD;
EIP_InData AT %IW1000: ARRAY[0..127]OF WORD;
END_VAR

Program

こちらのプログラムはEthenret/IP Scannerに検証用のデータを送り、また、Ethenret/IP ScannerからTURKCのTBEN-L5-PLC-11のLEDを制御するようにします。

PROGRAM PLC_PRG
VAR
_temp1,_temp2:WORD;
END_VAR


GVL2.EIP_OutData[1]:=12;

GVL2.LED.LED4_Green:=GVL2.EIP_InData[0].0;
GVL2.LED.LED4_Red:=GVL2.EIP_InData[0].1;
GVL2.LED.LED5_Green:=GVL2.EIP_InData[0].2;
GVL2.LED.LED5_Red:=GVL2.EIP_InData[0].3;
GVL2.LED.LED6_Green:=GVL2.EIP_InData[0].4;
GVL2.LED.LED6_Red:=GVL2.EIP_InData[0].5;
GVL2.LED.LED7_Green:=GVL2.EIP_InData[0].6;
GVL2.LED.LED7_Red:=GVL2.EIP_InData[0].7;
GVL2.LED.APPL_LED_Green:=GVL2.EIP_InData[0].8;
GVL2.LED.APPL_LED_Rad:=GVL2.EIP_InData[0].9;

_temp1:=GVL2.EIP_InData[126];
_temp2:=GVL2.EIP_InData[127];

LED

TRUCK社のTBEN-L5-PLC-11にはLED4-7・またALのLEDがあり、赤・緑の出力をプログラムから制御できます。

TURCKのCODESYS Runtimeでは本体のLEDを赤・緑の出力制御が可能です。

LEDs I/O Mappingの変数を先程GVLで定義したものと紐つけましょう。

IO Mapping

Ethernet/IP AdapterではCODESYSの固定アドレス機能を使用します。先程GVLで%IX1000.0と%QX1000.0と定義しましたので、Ethernet/IP のMappingにアドレス先頭を%IW1000と%QW10000さえ設定すればOKです。

Download

最後はプロジェクトをTURCKのTBEN-L5-PLC-11にDownloadしましょう。

Yesで進みます。

Start

Runtimeを起動します。

Download EDS File

TURCKのPLCのEDS Fileを下記のLinkからDownloadしてください。

https://www.turck.jp/ja/product/100000272

YOKOGAWA Side

Tool Installation

F3LN01のEthernet/IPネットワーク構成を設定するため、横河電機のポータルサイトにアクセスし、PLC/PAC && Embedded Controllerをクリックします。

https://partner.yokogawa.com/global/itc/index.htm

FA-M3 Software Download>Configuration Toolをクリックします。

ライセンスを同意します。

FA M3 Configuration Tool Ethernet/IP Interface Moduleをクリックします。

このサイドからConfiguration Tool・EDS File・取説をDownloadできます。

ポータルサイトからDownloadしたZIP Fileに解凍し、Setup.exeを起動します。

Next>で進みます。

しばらく待ってください…

Next>で進みます。

Next>で進みます。

Installで進みましょう。

しばらく待ってください…

Done!

Configure FA-M3

先程インストールしたFAM3ConfigurationToolEtherNetIPを起動します。

こちらはFA-M3のEthernet/IP Configurationツール画面になります。

IP Setting

F3-LN01のIPアドレスを設定するにはモジュール本体の蓋を開けてください。

Rotaryスイッチを使ってIPアドレスを設定しましょう。

Connec to Module

Online>ConnectでPCとモジュールを接続します。

Connectをクリックします。

Done!ツールとモジュール・CPUと接続しました。

Monitor

Online>Monitorで現在モジュールの状態を監視できます。

Yesでプロジェクトを保存します。

Done!

IO Data XY

F3-LN01のXY入出力データ・エラーなどの情報確認できます。

例えば80000804の入力データは実際X501-532の入力状態と一致します。

Import EDS File

EDS FileをImportするため、Edit>Read EDS Fileをクリックします。

先程DownloadしたEDS Fileを選択します。

Done!

TURCK社のTBEN-L5-PLC-11 EDS FileもImportしてください。

Scan Adapter

ツールの検索機能を使って同じネットワーク内にあるAdapterを検索してみます。

Online>Scanning Adaptersをクリックします。

Scanning Adapter画面が表示されます。

Startボタンをクリックし検索を始めましょう。

Done!2つのNodeを見つけました。

Configure Ethernet/IP Network

BELDENの0980 XSL 3912-121-007D-01FをEthernet/IP ネットワークに追加しましょう。

Done!

Setup IP Addres

BELDENの0980 XSL 3912-121-007D-01FのIPアドレスを実機に合わせて設定するため、右画面にあるIP Addressに適切な値を入力し、Applyで適用します。

Ping

Ping機能を使用し、BELDENの0980 XSL 3912-121-007D-01Fと接続してるかを確認しましょう。

Done!

Read

また、Read機能を使用し該当するデバイスの情報を読み出すことができます。

Network Parameter

次はBLEDENの0980 XSL 3912-121‐007D-01の接続パラメータを設定しましょう。

アプリケーションに合わせてネットワークパラメータを設定しましょう。

Register Allocation

Ethernet/IP経由でやり取りするデータをPLCのメモリと紐つけるため、0980 XSL 3912-121‐007D‐01Fを右クリック>Tag、Link Register(W) Allocationをクリックします。

こちらはメモリの割り付け画面になります。

基本的にはEthernet/IP Adapterの設定はEDS FILEに沿って行いますので、ここで設定するのはW(Link Register)を先頭アドレスのみです。

Auto Set機能を使用し自動でデバイスを割り付けることもできますが、この機能はCPUのメモリ番地の限界を見ていないことに注意してください。

Done!

これでBLEDENの0980 XSL 3912-121‐007D‐01FのEthernet/IP Adapter設定が完了しました。

先と同じ操作でTURCK社のTURCKのTBEN-L5-PLC-11 Ethernet/IP Adapteを追加しましょう。

Result

Done!

Download

Ethernet/IPネットワークの設定完了したら、Online>Download[PC=>F3LN01]にConfigurationをDownloadしましょう。

Yesで進みましょう。

Result

Online>Monitorをクリックし、Ethernet/IPネットワークの状態を確認します。

Y33をONにします(Ethernet/IP通信開始)。2つのEthernet/IP Adapterも緑に表示され、つまりF3LN01と正常な通信を行っています。

Program

次はプログラムを組みます。今回の記事では3つの部分に分けます。

  • EIPST2(TURCKのTBEN-L5-PLC-11)の制御部分
  • EIPST1(BELDENの0980‐XSL 3912-121)の制御部分
  • PROGRAM1(メイン部分)

PROGRAM1

まずはPROGRAM1から作成します。

こちらはF3-LN01のモジュール状態を確認し、Ethernet/IPモジュールの通信開始・停止するプログラムです。

EIPST1

今度はEIPST1プログラムです。

こちらはBELDENの0980‐XSL 3912-121のデジタル入力状態を確認するプログラムです。

こちらはBELDENの0980‐XSL 3912-121のモジュール診断情報を確認するプログラムです。

こちらはBELDENの0980‐XSL 3912-121の入力診断情報を確認するプログラムです。

こちらはBELDENの0980‐XSL 3912-121のデジタル出力の診断情報を確認するプログラムです。

こちらはBELDENの0980‐XSL 3912-121のIO-Link Port情報を確認するプログラムです。

Port1

こちらはBELDENの0980‐XSL 3912-121のモジュールのPort1と接続してるOMRON E3A3-HL500lMN IO-LINKデバイスを制御するプログラムです。

該当するPORTがエラーがあるかをチェックするプログラムです。

こちらはBELDENの0980‐XSL 3912-121のモジュールのPort1と接続してるOMRON E3A3-HL500lMN IO-LINKのVendor IDとDevice IDを取得するプログラムです。

こちらはBELDENの0980‐XSL 3912-121のモジュールのPort1と接続してるOMRON E3A3-HL500lMN IO-LINKのEvent Codeなどを取得するプログラムです。

こちらはBELDENの0980‐XSL 3912-121のモジュールのPort1と接続してるOMRON E3A3-HL500lMN IO-LINKのProcess Data Mappingです。

Port2

こちらはBELDENの0980‐XSL 3912-121のモジュールのPort2と接続してるOMRON E2E-X3B4-IL3-2M IO-LINKのProcess Dataを取得するプログラムです。

こちらはBELDENの0980‐XSL 3912-121のモジュールのPort2と接続してるOMRON E2E-X3B4-IL3-2M IO-LINKの診断情報を取得するプログラムです。

該当するPORTがエラーがあるかをチェックするプログラムです。

こちらはBELDENの0980‐XSL 3912-121のモジュールのPort2と接続してるOMRON E2E-X3B4-IL3-2M IO-LINKの取得するプログラムです。

こちらはBELDENの0980‐XSL 3912-121のモジュールのPort2と接続してるOMRON E2E-X3B4-IL3-2M IO-LINKデバイスのEvent Codeなどを取得するプログラムです。

こちらはBELDENの0980‐XSL 3912-121のモジュールのPort2と接続してるOMRON E2E-X3B4-IL3-2MのProcess Data Mappingです。

Port8

こちらはBELDENの0980‐XSL 3912-121のモジュールのPort8と接続してるNass Smart Connector IO-Linkデバイスを制御するプログラムです。

こちらはBELDENの0980‐XSL 3912-121のモジュールのPort8と接続してるNass Smart Connector IO-LinkデバイスのProcess Data Mappingです。

EIPST2

次はTURCKのTBEN-L5-PLC-11を制御するプログラムを作成します。

こちらはTRUCK社のLED4-7、またAL LEDのランプに出力するプログラムです。

Download

最後はプロジェクトをCPUにDownloadするため、Online>Download[PC->CPU]>Projectでプロジェクトを転送します。

Result

Done!TURCKのTBEN-L5-PLC-11と接続に成功しました。

F3LN01にも2つのEthernet/IP Adpaterにも通信成功です。


Ethernet/IP通信の開始信号も出力され、エラー信号もありません。

TBEN-L5-PLC-11にはF3LN01から送信したデータも受信できます。

そしてTBEN-L5-PLC-11から送信したデータを、F3LN01にも受信できました。

BELDENの0980 XSL 3912-121-007D-01Fの各PortのデータもF3LN01から確認できました。

こちらはBELDENの0980 XSL 3912-121-007D-01FがEthernet/IP正常通信してるときのLEDS状態です。

こちらは横河電機側のF3LN01が正常ときのLED状態です。

Download

こちらのLinkで今回のプロジェクト(横河電機・TURCKのCODESYSプロジェクト)をDownloadできます。

https://github.com/soup01Threes/Codesys/blob/main/Tutorial_Yokogawa_TURCK_PLC_EIP_Part1.rar

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