今回の記事ではOMRONのNX1+SL5500を使用し、Euchner社のMGB-L2B-EIA-R-136508とCIP Safety接続します。また、安全プログラムにはOMRON標準のSafety FBを使います。
さ、FAを楽しもう。
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OMRON.TurckのCIP Safety IOと繋がってみよう
前書き
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Implementation
これからCIP Safety接続や安全プログラムを構築します。
Euchner Side
最初にEuchner社のMGB-L2B-EIA-R-136508側を設定します。
Download EDS File
こちらのLinkでEuchnerのドアロックのEDS FileをDownloadしてください。
https://marketplace.odva.org/products/1872-mgb-with-ethernet-ip
Factory Reset
MGB-L2B-EIA-R-136508の右側のCoverを開けてください。
中にDIPスイッチがあり、すべてのDIPスイッチをOFFし、デバイスを再起動します。
DHCP Server Setting
ドアロックのDHCP Serverに設定するにはDIPスイッチ2のみONしてください。
OMRON Side
次はオムロン側を設定します。
New Project
Sysmac Studioを起動し、新規プロジェクトを作成します。
Configure IP Address
Configuration and Setup>Controller Setup>build in EtherNet/IP Portを開き、アプリケーションに合わせてIPアドレスを設定します。
Configure Safety
Sysmac Studio側のCIP Safety接続や安全プログラムを構築していきます。
Insert SL5500
今回記事で使用するSL5500をHardware Configurationに挿入するため、CPU/Expansion Racks>CPU Rackをクリックします。
ToolboxからSL5500をプロジェクトに追加します。
Done!
次はDrop-ListからSL5500(安全部分)を設定します。
Sysmac StudioがSL5500の設定画面になりました。
Configure CIP Safety Connection
SL5500でCIP Safety(Originator)接続を追加するため、Connection Settingsを開きます。
こちらはCIP Safetyの接続画面になります。
Safety Network Number
Network1のSafety Network 番号を設定します。
今回はManaul 0004 1に設定します。
Done!
Open EDS File via EZ
Euchner社のMGB-L2B-EIA-R-136508のSafety Class0 通信 Instance番号を知りたいので、EZ-EDS ツールでMGB-L2B-EIA-R-136508のEDS Fileを開きます。
Install EDS File
EDS Library for CIP Safetyをクリックし、Euchner社のMGB-L2B-EIA-R-136508のEDS Fileを作成します。
New EDS Fileをクリックします。
こちらはSysmac StudioのEDS File作成画面です。
Vendor ID
Vendor IDはEZ-EDSで表示したEuchner社のMGB-L2B-EIA-R-136508のVendor ID値をあわせてください。
Vendor Name
Vendor NameはEZ-EDSで表示したEuchner社のMGB-L2B-EIA-R-136508 Vendor Name値をあわせてください。
Product Type
Product TypeはEZ-EDSで表示したEuchner社のMGB-L2B-EIA-R-136508 Product Type値をあわせてください。
Product Type String
Product Type StringはEZ-EDSで表示したEuchner社のMGB-L2B-EIA-R-136508 Product Type String値をあわせてください。
Product Code
Product CodeはEZ-EDSで表示したEuchner社のMGB-L2B-EIA-R-136508 Product Code値をあわせてください。
Product Name
Product NameはEZ-EDSで表示したEuchner社のMGB-L2B-EIA-R-136508 Product Name値をあわせてください。
Major Revision
Major RevisionはEZ-EDSで表示したEuchner社のMGB-L2B-EIA-R-136508 Major Revision値をあわせてください。
Minor Revision
Minor Revisionは2に設定します。今回記事で使用したドアロックはFirmware 1.2なので。
Safety Input‐ Input Assembly Instance
Safety InputのInstance番号を知りたいので、Connection Manager>Connection1を開き、Pathにある”Create Decode Path”をクリックします。
ここでConnection1の接続Pathが表示されます。
Instance番号の表示を10進数に変更します。
Safety input>input Assembly InstanceをProducting IO Pathの値1025に合わせてください。
Safety Input‐ Output Assembly Instance
Safety Input>Output Assembly InstanceをProducing I/O Pathの1279に合わせて設定します。
Safety Input‐ Size
Safety Input>Data Sizeを確認するには、Assembly>Assem1025>Sizeに合わせて設定しましょう。
Safety Output‐ Input Assembly Instance
Safety OutputのInstance番号を知りたいので、Connection Manager>Connection2を開き、Pathにある”Create Decode Path”をクリックします。
Connection2のPathが表示され、10進数表示に変更します。
Safety OutputのInput Assembly InstanceをProducting IO Pathの値1279に合わせて設定します。
Safety Output‐ Output Assembly Instance
Safety Output>Output Assembly InstanceをProducting IO Pathの値1057に合わせてください。
Safety Output‐ Data Size
Safety Input>Data Sizeを確認するには、Assembly>Assem1057>Sizeに合わせて設定しましょう。
Configuration Assembly
Configuration Assemblyは1088になります。
Result
こちらは今回MGB-L2B-EIA-R-136508の設定結果で、OKで進みます。
OKで進みます。
Done!
Insert MGB-L2B-EIA-R-136508
次はMGB-L2B-EIA-R-136508をCIP Safetyネットワークに追加するため、先程作成したEDS Fileを選び>右クリック>Insertします。
Done!
IP Address
MGB-L2B-EIA-R-136508のIPアドレスをアプリケーションに合わせて設定します。
EPI
EPIはネットワーク負荷やアプリケーションに合わせて設定します。
I/O Mapping
次はMGB-L2B-EIA-R-136508とCIP Safetyで交換したデータを安全プログラムで使いたいので、I/O Mapを開きます。
手動で1つずつ追加してもよいんですが、Sysmac Studioには安全変数を自動で宣言できます。
自動生成したい変数群をすべて選び>右クリック>Create Device Variable with Profixをクリックします。
変数自動定義のPrefixを設定します。
Done!
Safety Program
今回は安全プログラムを作成するために、Programming>POUs>Programs>DefaultのProgram0を開きます。
Internal
こちらは今回記事で使用した内部変数で、安全と非安全変数もあります。
Program
こちらは今回作成した安全プログラムです。
Network1,2
Network1,2は1秒繰り返しON/OFFのタイマーを作成します。
Network3,4,5
Network3,4,5はEuchner社のMGB-L2B-EIA-R-136508本体の状態を取得します。
Network6,7,8,9
Network6,7,8,9はEuchner社のMGB-L2B-EIA-R-136508のボタン状態を取得します。
Network 10,11,12,13,14
Network10-14はEuchner社のMGB-L2B-EIA-R-136508ドアロック状態を取得します。
Network 15
Network15はSF_SR FBを使用しドアロックにアンロックコマンドを発行します。
Network 16
Network16はOMRONのSafety FB SF_EmergencyStopを使用し、ドアロックについてる非常停止を制御します。
Network 17,18
Network17,18はOMRONのSafety FB SF_GuardLockingを使用し、ドアロックを制御します。そしてアンロックコマンドをCIP Safety経由でEuchner社のMGB-L2B-EIA-R-136508に転送します。
Network 19,20
Network19.20は非常停止のSafety FBの状態によって出力します。
- sESTOPStatus1=非常停止はリセット待ち
- sESTOPStatus2=非常停止の安全出力がON中
Network 21,22
Network21,22はドアロックFBの状態によって出力します。
- sDoorLockStatus1=ドアロックはリセット待ち
- sDoorStatus2=ドアロックロック中
Network 23,24
Network23,24はEuchner社のMGB-L2B-EIA-R-136508の青いランプを出力するプログラムになります。
- 点滅:非常停止もしくはドアロックがリセット待ち状態
- 点灯:非常停止とドアロック両方も安全な状態
Network 25,26
Network25,26はEuchner社のMGB-L2B-EIA-R-136508の赤ランプを出力するプログラムになります。
- 点滅:ドアロックがロック可能な位置にあります
- 点灯:ドアロックがLock中
Network 27,28
Network27,28はEuchner社のMGB-L2B-EIA-R-136508の赤ランプを出力するプログラムになります。
Download Configuration
最後は安全プログラムをNX1 CPUにDownloadするために、Controller>Onlineします。
Transfer>To Controllerします。
Executeで進みます。
Yesで進みます。
Yesで進みます。
少々お待ち下さい…
Yesで進みます。
Done!
Download Ethernet/IP Connection Settings
次はEthernet/IPの接続設定をControllerにDownloadするために、Tools>Ethernet/IP Connection Settingします。
Port1を右クリック>Editします。
Transfer to Controllerをクリックし、Ethernet/IP設定をNX1 Controllerに転送します。
Yesで進みます。
Ethernet/IP設定を転送するにはCPUを停めるかを選択してください。
少々お待ち下さい…
Yesで進みます。
Download Safety
最後は安全プログラムをDownloadします。
Controller>Onlineします。
SL5500をPROGRAM Modeに切り替えます。
Yesで進みます。
OKで進みます。
OKで進みます。
Done!
次はDebug Modeに入ります。
Yesで進みます。
Yesで進みます。
Done!
OKで進みます。
Yesで進みます。
Passwordが設定された場合は、Passwordを入力し、OKで進みます。
Verify Validationで安全プロジェクトをコンパイルします。
Yesで進みます。
Done!
OKで進みます。
Go RUN MODE
CPUをRUN MODEに切り替えます。
Yesで進みます。
Yesで進みます。
Done!
Okで進みます。
OKで進みます。
Loginします。
Result
Done!CIP Safety通信が成立しました。
各Safety FBにも正常に稼働しています。
こちらの動画で動作確認ができます。
OMRON.SL5500 With Euchner Door Lock via CIP Safety
Download
こちらのLinkで今回記事で作成したプロジェクトをDownloadしてください。
https://github.com/soup01Threes/OMRON/blob/main/TestingWithEuchnerCIPSafetySW.smc2