OMRON#Sysmac StudioのStackPush関数を使ってみよう

こちらのシリーズではSysmac Studioの様々なFC・FBをプログラム例付きで解説します。今回はStackPushという関数を紹介します。

さ、FAを楽しもう。

前書き

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http://soup01.com/ja/category/omron%e3%82%aa%e3%83%a0%e3%83%ad%e3%83%b3/sysmac-studio-instruction-list/

StackPush?

StackPushを使用することによって、関数が実行される度、InOutのパラメータの配列を1つ次のIndexにシフトし、ソフトされたIndexがInデータに上書きされます。

つまり、変化するデータを配列変数に順番に格納する機能を持つ便利な関数です。

StackPush 命令は、スタック配列 InOut[]に Num 個の要素が格納されていると仮定します。In(入力値)は次の要素InOut[Num]に書き込まれるような動きになります。そして、Numがインクリメントされる。

Size(スタック要素の数)には、スタックに使用するInOut[]要素の数を指定する。

変数

意味I/O説明有効範囲
In入力値Inputスタックに置く値、構造体、または構造体メンバーデータ型による
Sizeスタック要素数スタック配列の要素数
InOut[] (array)スタック配列In-outスタックとして機能する配列データ型による
Num保存要素数スタックに格納されている要素数
Out戻り値Output常にTRUETRUE のみ

注意点

  1. InとInOut[]の要素には同じデータ型を使用する。これらが異なると、構築エラーが発生する。 
  2. 配列の要素がInOut[]に渡されると、渡された要素以下のすべての要素が処理される。
  3. InOut[]とNumの値は、Sizeの値が0であっても変化しない。
  4. Inに渡す入力パラメータには常に変数を使用する。定数を渡すとビルド・エラーが発生する。
  5. Inが列挙型の場合、列挙子を直接渡すことはできない。列挙子を直接渡すと、構築エラーが発生します。
  6. 戻り値 Out は、ST で使用される命令では使用されない。
  7. 以下の場合はエラーとなる。ENOはFALSEとなり、InOut[]は変化しない。
    1. Sizeの値が0ではなく、かつNumがSize以上である。
    2. Sizeの値がInOut[]の配列領域を超えている。
  8. 配列をパラメータとして渡す場合は、Indexを指定する必要があります。

Implementation

それでは実際にプログラムを作成していきましょう。

グローバル変数

最初にGlobal変数を定義します。今回の記事では300の実数配列を宣言します。

Data Type

StackPushは構造体にも作成可能なので、Data>Data Typesで構造体も定義していきます。

今回の記事ではmyStという構造体を宣言し、中に実数・BOOL・整数・配列などが入ってます。

Program

次はラダープログラムでStackPush関数を呼び出し、必要な変数を定義します。注意するのは関数に前に@マークをつけると関数の実行がEN信号立ち上げときのみです。

今回の記事では2つのStackPush関数を呼び出しました。

ネットワーク0は1つは実数配列の変数をパラメータとして渡し、ネットワーク1は構造体配列を渡すのケースになります。

Result

最初はネットワーク0のStackPush関数の動きを見てみましょう。

xPush 変数をFalse→TRUEにします。

StackPushの出力Numは現在”1”に変わりました。それは配列に現在1の値が格納されているからです。

配列の変数をみると、arrReadDataの0番Indexが現在rDataの値(5.5)が入ってました。

次あhrDataの現在値を変更します。

もう一度xPushをFalse→Trueにすると、Num=2になります。それはStackPushが二回実行され、InoutパラメータのarrReadData配列に2つの要素が格納されているからです。

arrReadData配列のIndex2は現在rDataの現在値に書き込まれました。

次はネットワーク1のStackPushも試してみます。InOutパラメータは構造体を渡しています。

arrstData配列のIndex0が先程の変数値に書き込まれました。

もう一回xPush2をFalse→TRUEにします。

Done!例えば構造体でも、StackPushにも機能してることがわかります。

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