こちらの記事シリーズはCプログラムの勉強やVS CODEなどの環境構築になります。今回は以下の項目を完成させます。
- C/C++Pluginインストール
- VS CodeからWSLのCプログラムをDebugする
- BreakPointを作成する
- 変数を監視する
さ、FAを楽しもう!

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前書き
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Implementation
STEP1:C/C++ Pluginインストール
VS CODEからC/C++をDebugしたいので、ExtensionからC/C++ Pluginをインストールします。
STEP2:Folder開く
次は今回記事の作業フォルダを開くために、File-→Open Folderを開きます。
今回記事の作業フォルダ/home/threespc07/ws/zlib_hello/を開きます。
Done!
STEP3: .vscode Folder作成
その中に.vscodeフォルダを作成します。
VS Code の .vscode フォルダは、そのプロジェクト(フォルダ)専用の設定や構成ファイルをまとめて保存する場所です。簡単に言うと「このフォルダを開いたときだけ有効になる VS Code の設定箱」です。
STEP4:launch.json作成
.vscodeフォルダにlaunch.jsonを作成します。
これは VS Code の「デバッグのやり方」を定義する設定ファイル です。
.vscode/launch.json に保存され、F5 キーや「Run and Debug」実行時にどのようにプログラムを動かすかを決めます。
{ “version”: “0.2.0”, “configurations”: [ { “name”: “WSL gdb launch”, “type”: “cppdbg”, “request”: “launch”, “program”: “${workspaceFolder}/app”, “cwd”: “${workspaceFolder}”, “stopAtEntry”: false, “MIMode”: “gdb”, “miDebuggerPath”: “/usr/bin/gdb”, “preLaunchTask”: “build-app”, “setupCommands”: [ { “text”: “-enable-pretty-printing”, “ignoreFailures”: true } ] } ] } |
version: 0.2.0
→ launch.json のフォーマットバージョン。
name: “WSL gdb launch”
→ デバッグ構成の名前(UI上で選択時に表示)。
type: “cppdbg”
→ VS Code の C/C++ 拡張(cpptools)を使うデバッグモード。
request: “launch”
→ プログラムを新規に起動してデバッグ。(“attach”なら既存プロセスに接続)
program: “${workspaceFolder}/app”
→ 実行するバイナリのパス。workspaceFolder は開いているプロジェクトのルート。
cwd: “${workspaceFolder}”
→ 実行時のカレントディレクトリ。
stopAtEntry: false
→ trueならmain()の先頭で必ず停止。
MIMode: “gdb”
→ GDBを使ってデバッグ。
miDebuggerPath: “/usr/bin/gdb”
→ WSL(Ubuntu)側のgdb実行ファイルパス。
preLaunchTask: “build-app”
→ デバッグ前にtasks.jsonのlabel: “build-app”タスクを実行(自動ビルド)。
setupCommands: -enable-pretty-printing
→ 構造体やSTLの変数を見やすく整形表示する設定。
STEP5:tasks.json作成
.vscodeフォルダtasks.jsonを作成します。
これは VS Code の「タスク機能」を使ってコマンドを自動実行する設定ファイル で、.vscode/tasks.json に置かれます。
ビルド・テスト・コード生成・リンター実行 などをワンキー(例:Ctrl+Shift+B)で実行できるようにします。そしてよく使うコマンド(例:gcc main.c -o app)を定義して、毎回ターミナルに打たなくてもワンクリックで実行できるようにします。
launch.json の preLaunchTask と連携して、デバッグ前に自動ビルドさせることも可能。
{ “version”: “2.0.0”, “tasks”: [ { “label”: “build-app”, “type”: “shell”, “command”: “/usr/bin/gcc”, “args”: [ “-O0”, “-g3”, “-ggdb3”, “${workspaceFolder}/main.c”, “-o”, “${workspaceFolder}/app”, “-lz” ], “group”: { “kind”: “build”, “isDefault”: true }, “problemMatcher”: [“$gcc”] } ] } |
version: “2.0.0”
→ tasks.json 設定ファイルのフォーマットバージョン。
label: “build-app”
→ タスク名。launch.json の “preLaunchTask”: “build-app” から参照される。
type: “shell”
→ シェルを介してコマンドを実行(パイプやリダイレクトが使える)。
command: “/usr/bin/gcc”
→ 実行するコンパイラコマンド(WSLのgcc)。
args
-O0
最適化なし(デバッグ用)
-g3
最大レベルのデバッグ情報生成
-ggdb3
GDB向けの詳細なデバッグ情報生成
${workspaceFolder}/main.c
コンパイル対象のソース
-o ${workspaceFolder}/app
出力バイナリ名
-lz
zlibライブラリをリンク
group: { kind: “build”, isDefault: true }
このタスクをビルドタスクとして登録し、Ctrl+Shift+B のデフォルトに設定。
problemMatcher: [“$gcc”]
gcc のエラー/警告を VS Code の「問題」タブに表示可能にする。
STEP6:BreakPointを有効する
CプログラムにBreakPointを追加します。Break Pointに設定したいプログラムLineをクリックすれば赤点が追加され、それはBreakPointです。
Breakpoint(ブレークポイント) は、プログラムをデバッグ実行している最中に、そこで一時停止させるための「停止ポイント」 のことです。それはバグの原因調査や、処理の流れを確認するときに必須です。
プログラムを一行ずつ読むために、途中で止める場所を指定するマーカー。そのとき止まったタイミングで、
- 変数の値
- メモリ内容
- 関数の呼び出し履歴(コールスタック)
などを確認できます。
Done!
STEP7:Run and Debug実行
次はVS CodeのRun and DebugをTab開きます。
RUN AND DEBUGのところに ”WSL gdb Launch”が表示されます。
VS Codeの右側にあるDebug C/C++をクリックします。
Drop-Down Listが表示されます。
WSL.gdb lauch を設定します。
Done!プログラムが実行され、BreakPointに着くとプログラムが一時的停止になります。
STEP8:変数モニターなど
Run and Debug TabにVARIABLES TABからヘンスの現在値を確認できます。
そしてVS CodeにはTool barがあり、プログラムを進むなどの操作が可能です。
例えばF5をクリックすると、プログラムが前に進みます。
F11をクリックすると、プログラムが1列だけ進みます。