OTee#Vritual PLC_Part03_Modbus TCP Clientを使ってみよう

こちらは新しいシリーズで、OTeeというVirtual PLCを使用し様々な記事を展開します。第3話ではOTee Platform上でModbus TCP Clientを立ち上げ、WAGOのModbus TCP Coupler 750-362と接続します。

さ、FAを楽しもう。

Reference Link

http://soup01.com/ja/category/otee/

前書き

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Implementation

WAGO Side

WAGOのModbus TCP Couplerはこちらの記事を参考にしてください。

Project#Wago ModbusTCP Coupler 750-362 with TwinCAT TF6250/ctrlX Modbus TCP Apps
Project#Start up your ATV320_Part3_Using ctrlx to built a HMI

OTee Side

次はOTee側を構築します。

Modbus TCP ドライバの設定

Modbus TCP Driverを追加するには、左のTool barにある+ボタンをクリックします。

Entityの追加画面が表示されます。

Drop-listから”Driver Config”を設定します。

DriverをMODBUSに設定します。

Saveで設定を保存します。

Done!これでModbus Driver 構成を追加しました。

Modbus TCPクライアントの追加

先ほど追加したModbus Driverを開き、Add a Clientをクリックします。

それで新しいModbus TCP Clientが追加されました。

OTee RuntimeにアクセスしたいModbus TCP ServerのIPアドレス・そして更新周期を設定します。

リクエストの追加

Modbus Bus Clientにリクエストを追加するために、下記の”Add request”ボタンを

クリックします。

Done!新しいリクエストが追加されました。

Function

最初は出力モジュールにアクセスするFCを設定します。

Function欄でModbus TCPのFC Codeを指定できます。

Function欄にはDrop-listがあり、FC01/FC02など他のFCを設定できます。

今回出力モジュールをワードで書き込むようにFC16を設定します。

Done!

Slave ID

次はリクエストのSlave IDを設定します。

Nr. of Channels

FC16のアクセスチャンネル数を設定します。Default上では16チャンネルをまとめてアクセスします。

今回の記事では出力モジュール一つしかないので、Nr. of Channelsを1に設定します。

Start address

Start Addressは該当するリクエストに対してアクセスレジスタOFFSETを設定します。

今回の例ではスタートアドレスは520を設定します。

wagoのModbus TCP Coupler Webサーバから、位置1にインストールされた出力モジュールの書き込みレジスタは520スタートしたことがわかります。

SYMROL

最後はsymbolを設定します。プログラムの中にその変数を使用するにはsymbolから参照するので、わかりやすい名前を設定してください。

今回の例ではsymbol520に設定します。

結果

これでokです。

リクエスト2

次は位置4にインストールされたデジタル入力モジュールのアクセス設定を行います。

スタートアドレス=4に設定します。

wagoのmodbus tcp coupler でそのアドレスは4.0だと確認できます。

リクエスト3

次は位置3にインストールされたアナログ入力モジュールのアクセス設定を行います。

スタートアドレス=0、チャンネル=4に設定します。

wagoのmodbus tcp coupler でそのアドレスは0だと確認できます。

リクエスト4

最後は位置2にインストールされたアナログ出力のアクセス設定を行います。

スタートアドレス=512、アクセスレジスタ数を8に設定します。

その設定はwago modbus tcp coupler上で確認できます。

結果

Done!これでWago Modbus TCP Couplerにインストールされた4つのモジュールにもレジスタのアクセス設定を完了しました。

プログラム

次はプログラムを作成します。

Mapping

Wago Modbus TCP Couplerに読み書きする変数を定義します。

次は変数を実際のModbus TCP CouplerとMappingします。先ほど定義した変数を展開し、空欄のところをクリックします。

先ほど定義したModbus TCP変数の一覧表が表示され、その中に適切なSymbolとMappingしましょう。

Done!

最後はTempエリアで一時的な変数にも定義します。

VAR

こちらは今回記事で定義した変数です。

Code

こちらは今回記事で作成したコードです。

  • アナログ入力モジュールから取得した電流入力をスケーリングする。
  • アナログ出力モジュールに設定値をスケーリングし、出力する
  • デジタル入力・出力の制御
rScalingUpper:=20.0;
rScalingLower:=4.0;
rRawLower:=0.0;
rRawUpper:=32767.0;

rWagoCouplerAIModule2Ch3:=WORD_TO_REAL(IN := (wWagoCouplerAIModule2Ch3));

rValue:= ((rWagoCouplerAIModule2Ch3-rRawLower)*
          ((rScalingUpper-rScalingLower)/(rRawUpper-rRawLower)))+rScalingLower;



fbTON1(
  IN := fbTON1IN,
  PT := T#1s,
  Q => fbTON1OUT,
  ET => fbTON1ET
);

xWagoInput001:=WORD_TO_BOOL(
  IN := AND_WORD(16#0002,wWagoCouplerInputModule3)
) ; 

temporary_5c27:=wWagoCouplerInputModule3;

if xWagoInput001 then
  wWagoCouplerOutputModule0:=OR_WORD(16#0001,wWagoCouplerOutputModule0);
else
  wWagoCouplerOutputModule0:=AND_WORD(16#FFFE,wWagoCouplerOutputModule0); 
end_if;


wWagoCouplerOutputModule1 := REAL_TO_WORD(
  IN := (rWagoCouplerOutputModule1/10.0)*rRawUpper);

fbCTU(
  CU := xCTUCU,
  R := xCTUR,
  PV := iPV,
  Q => xCUQ,
  CV => iCV
);

ダウンロード

最後はプロジェクトをRuntimeにDownloadしてください。

結果

こちらの動画から動作確認できます。

OTee.Playing with Raspberrypi and WAGO Modbus TCP Coupler

最後は位置2にインストールされたアナログ出力のアクセス設定を行います。

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