Beckhoff#TF6220でEtherCAT 2重化ネットワークを構築してみよう

今回の記事ではBeckhoff TwinCAT3 TF6220を使用し、簡単なEtherCAT二重化ネットワークを構築します。記事内で使用してるのはAdvantech社製EtherCATカプラ「AMAX-5074」です。

さ、FAを楽しもう!

前書き

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http://soup01.com/ja/category/protocol/ethercat/

Beckhoff#Tc2_EtherCATを使ってみよう
Beckhoff# TwinCAT3でAMAX-5074 EtherCATカプラと接続してみよう

TF6220-TwinCAT 3 EtherCAT Redundancy 250

EtherCATテクノロジーにより、ケーブル冗長性の実現が可能です。この目的のために、最後のEtherCATスレーブからマスターへの追加ケーブル接続が確立されます。ケーブル断線が発生した場合、テレグラムは代替接続を介してシームレスに送信されます。TwinCAT EtherCAT Redundancy 250は、最大250台のEtherCATデバイス(スレーブ)に対してケーブル冗長性を実現するオプションにより、TwinCAT EtherCATマスターを拡張します。TwinCAT EtherCAT Redundancy 250+(TF6221)は、250台を超えるEtherCATデバイスに対応するよう設計されています。設定と診断は、TwinCAT 3エンジニアリング環境で行われます。

原理

Beckhoff TwinCATケーブル冗長性は、EtherCATシステムにおける通信ケーブル区間の障害を補償するために設計されています。そのため、通常は双方向で動作するリングトポロジーが使用されます。リングのどこかで断線が発生した場合でも、両方のブランチに引き続きアクセスすることができます。

EtherCAT処理ユニット(EPU)は、EtherCATスレーブコントローラーの論理的なコアです。レジスター、メモリ、およびデータ処理要素を含んでいます。フレームは常にポートAからEtherCAT処理ユニットを通過する前に入力されます。EPUはEtherCATデータストリームを受信、解析、および処理します。

ケーブル冗長性はリングトポロジー内でのみ実装可能です。これには2つ目のネットワークアダプターが必要です。冗長モードでは、2つのアダプターがそれぞれ、最初は互いに同一のフレームを同時に送信します。フレームがスレーブデバイスのEtherCAT処理ユニット(EPU)を通過する際、EPUを介して対応するデバイスとデータを交換することができます。

一方のアダプターからのフレームは、入力ポートとしてポートAを通過する際に、EPUを介してスレーブデバイスとデータを交換します。リングトポロジー内のもう一方のアダプターからのフレームは、入力ポートとしてポートA以外のポートを経由する場合、スレーブデバイスからのデータは書き込まれません。ポートAからポートBへの経路ではフレームはEPUを介してスレーブデバイスとデータを交換できますが、ポートBからポートAへの経路ではフレームはスレーブデバイスからデータを受け取りません。

ネットワーク内にケーブル障害がないリングトポロジーでは、スレーブからの情報を含むフレームが一方のアダプターに到着し、もう一方のアダプターには、後者のフレームがポートAを入力ポートとして通過していない限り、元々送信されたときと同じ状態のフレームが到着します。

ケーブル障害が発生した場合、リングトポロジーは解消されます。ネットワーク内のリングトポロジーが失われるため、ケーブル障害が発生した時点でネットワークは冗長性を持たなくなります。しかし、元々のシンプルな冗長性が機能し始め、元のリングトポロジー内でネットワークが継続して動作することを保証します。2つのアダプターからの最初は同一であった2つのフレームは、それぞれケーブル障害の直前のポートまで移動し、そこから元のアダプターへと折り返します。

一方のアダプターを起点として、フレームの1つはポートAを入力ポートとしてケーブル障害直前のポートまで通過し、経路上にスレーブが存在する場合はEPUを介してスレーブとデータを交換します。このフレームはケーブル障害直前のポートから元のアダプターへと折り返します。折り返しの経路では、このフレームはスレーブからそれ以上データを受け取りません。

もう一方のアダプターを起点として、並行して送信されたフレームはケーブル障害直前のポートへの経路において、入力ポートとしてポートA以外のポートを経由するため、EPUを介してスレーブからデータを受け取りません。このフレームもケーブル障害直前のポートから元のアダプターへと折り返します。折り返しの経路では、このフレームはポートAを入力ポートとして通過し、経路上にスレーブが存在する場合はEPUを介してスレーブとデータを交換します。

最終的に、最初のアダプターから発信されたフレームと2番目のアダプターから発信されたフレームの両方が協調して、すべてのスレーブデバイスへのデータ供給とデータ収集を完了します。

冗長性ケース

冗長性は通常とは異なる動作状態です。以下に示した診断変数を評価することで冗長性ケースの発生を早期に検出し、原因を速やかに修復できます。

Implementation

ここからネットワーク構築をしていきます。

AMAX 側

最初にAdvantech側から始めます。

ESIファイルをダウンロード

下記のLinkAMAXシリーズのESI FILEをDownloadしてください。

https://www.advantech.com/en-us/support/details/firmware-?id=1-1X2NUUH

ID設定

実際のアプリケーションに合わせてIDを設定しましょう。

Beckhoff 側

次はBeckhoff側です。

ESI Fileをインストールする

先程DownloadしたESI Fileを下記のPathに格納します。

C:\Program Files (x86)\Beckhoff\TwinCAT\3.1\Config\Io\EtherCAT

EtherCAT マスター追加

TwinCATプロジェクトの「I/O」ツリー上で右クリックし、コンテキストメニューから「Add New Item…」を選択することで、新しいI/Oデバイス(EtherCAT Masterなど)を手動で追加することができます。

「Add New Item…」を選択すると、「Insert Device」ウィンドウが開きます。ここでは追加するデバイスのタイプを選択できます。今回はBeckhoffのEtherCATマスターを使用するため、EtherCAT → EtherCAT Masterを選択します。

EtherCAT Masterを追加すると、自動的にPC上のEtherCATデバイスを検索し、「Device Found At」ダイアログが表示されます。

ここでは、見つかったEtherCAT通信カードや仮想デバイスを一覧から選択し、使用するスロットを指定します。

ドライバの設定

この画面はTwinCATのEtherCATマスター設定におけるAdapter(アダプター)タブで、EtherCAT通信に使用するネットワークアダプターを選択・設定します。

赤枠で囲まれた 「Search…」ボタン をクリックして、システム上の利用可能なEtherCAT対応ネットワークアダプターを検索・選択します。

「Search…」ボタンをクリック後に表示される、システム上で検出されたネットワークアダプターの一覧画面です。その中から適切なネットワークアダプターを選択します。

この設定により、TwinCATはこのネットワークアダプターを通じてEtherCATスレーブデバイスと通信できるようになります。

スキャン

EtherCATマスター(Device 1)を右クリックすると、表示されるメニューの中に「Scan」があります。この「Scan」をクリックすることで、TwinCATが実際に接続されたEtherCATスレーブ機器を自動検出し、構成に追加してくれます。この機能は、複数のI/O端子や通信モジュールがEtherCATラインに接続されているときに非常に便利で、機器のE-Bus順に正確に取り込むことが可能です。

Auto Scanが正常に完了し、EtherCATスレーブ(AMAX-5074)が認識されています。

Setting

2重化設定を行うには、EtherCATマスター→EtherCAT Tab→Advanced Settingsをクリックします。

Redundancyをクリックし→Second AdapterをOSに設定します。

次はSearchで2つ目のEtherCATマスターインタフェースを設定しましょう。

ダウンロード

最後はプロジェクトをTwinCAT3 RuntimeにDownloadしていきましょう。

結果

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