Profinetについての第4話です。今回もconformance classesについて話します。
Conformance Class A
CC-Aは基本機能を備えており、それは:
- リアルタイム性(1~512ms)を持つI/Oデータのサイクリック交換
- 要求指向データ(パラメータ、診断)の読み書きのための非周期的データ通信
- パラレルTCP/IP通信
- 3つのアラームレベルでデバイスやネットワークのエラーを知らせる柔軟なアラームモデル(maintenance requirement, urgent maintenance requirementとdiagnostics)
Profinetの標準化された通信メカニズムに基づき、各デバイスは以下のような機能があります:
- モジュール式・slot・subslot・ベースのアドレッシング・スキーム
- エンジニアリング・システムに統合するためのGSDファイルを提供する
- 機器情報を読み出すための Identification & Maintenance 機能
PROFINET は 100 Mbps の全二重 Ethernet ネットワークをベースにしていて、すべての伝送セクション(例えば、スイッチ、PCシステム、カメラシステム間)でも可能です。
PROFINETのStandardでは機能だけでなく、様々なコンポーネント(ケーブル、コネクタなど) も定義していて、通信は銅線か光ファイバーケーブルで行われます。
Conformance Class A のネットワークでは、無線伝送システム (Bluetooth、 WLAN) でも通信も可能です。
ケーブル・ガイドラインでは、すべての適合クラスについて、IEC 61784-5-3 に準拠した 2 ペア・ケーブルを定義していています。ギガビットのケーブル配線が要求される伝送システムでは、4対のケーブルを使用することもできます。
また、IEEE 801.xに従ったActive infrastructure components (例えば、スイッチ)は、優先順位付けを伴うVLANタグをサポートする限り、適合性クラスAで使用することができる。
Application areas?
Conformance Class A は、ネットワーク・トポロジーとそれに依存する機能を必要としないすべてのアプリケーションに対して適用になります。
例えば、リモートI/Oステーションや、ワイヤレス技術でリンクされたProfinetネットワークなどがあります。
Conformance Class B
Conformance Class B は、Conformance Class Aの元にネットワーク診断とトポロジー検出のための機能を含むように拡張するデバイスのことを示しています。
PROFINET は SNMP (Simple Network Management Protocol) を使用していて、 すべての診断とトポロジー情報は、非周期的な PROFINET サービスを使用して、物理デバイスオブジェクト (PDEV) から取得できます。
また、CC-B から、ネットワークスイッチなどでPROFINET IO デバイスとしてオートメーションシステムに統合され、PROFINET メカニズムを介してコントローラから様々なネットワーク診断を利用できるようになりました。
CC-Aと同じく、ケーブル、コネクタなどは IEC 61784-5-3 で規定され、最大限の安全性と非常に簡単な配線計画と設置できます。
さらに、プロセス産業向け機器については、CC-Bにシステム冗長機能が追加され、Conformance Class B (PA)は、可用性を向上させる目的で、冗長コントローラと異なるProfinet Vendorの組み合わせオプションができるようになります。
Application Area?
CC-Bは、プロセスおよびFactory Automationの一般的な要件をカバーしていますし、PROFINET ネットワークは、SNMP メカニズムを介して、より高いレベルのネットワーク管理システムにも完璧に統合されているとわかります。
Conformance Class C
CC-Cは、最も厳しい要件を持つアプリケーションに必要なネットワーク全体の同期機能をすべて含んでいます。それに基づくネットワークは、1マイクロ秒未満のJitterを持つアプリケーションで使用可能です。
サイクリック・データ・パケットは、予約された帯域幅で同期パケットとして転送され、診断用パケットやTCP/IP用パケットなど、他のすべてのパケットはイーサネット帯域幅の残りを共有します。
デフォルトでは、CC-Cの最小更新レートは250μsに定義されています。そして最大限の制御性能を得るためには、使用するハードウェアに応じて、これを31.25μsまで下げることができます。
サイクルタイムが250μs未満に設定されている場合にデータ量を拡張するために、メッセージフレームの最適化手法(Dynamic Fame Packing、DFP)が組み込まれています。また、サイクルタイムが250μs未満の場合、TCP/IP通信はフラグメント化され、より小さなパケットで送信される。
注意するのはCC-C からは、PROFINET コントローラー、スイッチ、PROFINET デバイスに特別なハードウェアが必要になります。
Application areas?
CC-Cのアプリケーションでは、入出力データがサイクル内で可能な限り高速に伝送されることが保証され、他の通信やデバイスへの一時的なデータ保存による遅延は除外されることが可能です。
測定値や制御ループもこれらの機能に利用し、より高い精度で記録や制御を行うことができます。
CC-Cは、印刷業界や機械製造業界で見られるモーション・コントロール・アプリケーションのようなアイソクロナス(等時性)タスクの基礎となるものです。データは、機械のコントローラとドライブ間で同期データとして交換されます。
Exmaple View
PROFINET の大きな利点はコン フォーマンスクラスの組み合わせが 可能なことです。3 つのクラスはすべて 1 つのシス テムに統合できます。機械は CC-B や CC-C だけで設計することもできます。
ですが、CC-AとCC-Cのネットワークを混在するために、CC-Cのネットワーク機器が必要でありますので、これだけは注意してください。