今回の記事はBerghofのMC-PIコントローラーを使用しEtherCATを立ち上げ、INOVANCEのSV680NとEtherCAT通信とSoftMotionを使用し制御します。
さ、FAを楽しもう。

Reference Link
http://soup01.com/ja/category/inovance/
http://soup01.com/ja/category/berghof/
前書き
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技術はひとりじゃもったいない。
MC_TP_REF?
このSTRUCTは、MC_PositionProfileによって実行される軌跡を記述します。
名前 |
型 |
初期値 |
コメント |
---|---|---|---|
Number_of_pairs |
INT |
0 |
この変数は使用されておらず、互換性のためにのみ存在します。代わりに MC_PositionProfile.ArraySize を使用してください。 |
IsAbsolute |
BOOL |
TRUE |
TRUE: 位置は絶対値として解釈されます(相対ではありません)。 |
MC_TP_Array |
ARRAY [1..100] OF SMC_TP |
時間/位置 |
MC_PositionProfile?
このファンクションブロックは、時間位置ロックされたモーションプロファイルを指令するために設計されている。
注意するのは、この動作の後、Axis が停止状態にならず、Done が設定されている同じサイクルで後続の動作が指令されない場合、Axis はエラー停止状態に切り替わり、エラー SMC_MOVING_WITHOUT_ACTIVE_MOVEMENT を報告します。
また、このMC_PositionProfileは異なるプロファイル間のシフトを管理できます。MC_PositionProfile の代わりに、仮想マスターに結合されたカム機能ブロックを使用することもできます。

グラフ例
こちらは稼働のグラフ例です。

時間/速度および時間/加速度プロファイルは、速度または加速度ライン上にサンプリングポイントを持つ位置プロファイルと同様である。
deltaTime |
absPos |
---|---|
dT1 |
Pos1 |
dT2 |
Pos2 |
dT3 |
Pos3 |
dT4 |
Pos4 |
VAR
スコープ |
名前 |
型 |
コメント |
---|---|---|---|
Inout |
Axis |
AXIS_REF_SM3 |
軸への参照 |
TimePosition |
MC_TP_REF |
時間/位置記述への参照 | |
Input |
Execute |
BOOL |
立ち上がりエッジで関数ブロックの実行を開始 |
ArraySize |
INT |
配列のサイズ | |
PositionScale |
LREAL |
位置全体のスケーリング係数 | |
Offset |
LREAL |
位置全体のオフセット([μ] 単位) | |
Output |
Done |
BOOL |
TRUE:プロファイルが完了した |
Busy |
BOOL |
TRUE:関数ブロックの実行がまだ終了していない | |
CommandAborted |
BOOL |
TRUE:他のコマンドによりコマンドが中断された | |
Error |
BOOL |
TRUE:関数ブロック内でエラーが発生した | |
ErrorID |
SMC_ERROR |
エラー識別 |
Implementation
ESIのインストール
Tools>Device RepositoryでInovanceのESI FileをCodesysに登録します。

Installボタンをクリックします。

InovanceのSV680N ESI Fileをインストールします。

Done!

EtherCATマスタの追加
EtherCATマスタを追加するため、まずは既存のデバイスを右クリックして、メニューから「Add Device…」を選択します。この操作で、CODESYSに登録されているマスタデバイスを追加するためのウィンドウが開きます。

「Add Device」ダイアログで、Fieldbuses > EtherCAT > Master の中から EtherCAT Master SoftMotion を選択し、「Add Device」をクリックします。このマスタは、SoftMotion機能をサポートしており、各種サーボ軸の制御が可能になります。

Device配下に EtherCAT_Master(EtherCAT Master SoftMotion)が追加されたことが確認できます。このあと、スレーブデバイスをスキャンして自動構成する、または手動でデバイスを追加することができます。

EtherCAT Masterを選択し、プロパティタブ内の「General」設定に進みます。
ここでは「Source address(MACアドレス)」に使用するネットワークアダプターを指定します。MACアドレスを直接入力するのではなく、右側の「Select…」ボタンを押すことで、使用可能なネットワークアダプタを一覧から選択できます

イーサネットインターフェースを選択
表示された「Select Network Adapter」ウィンドウから、使用したい物理ポート(例:ETH_1)を選択します。MACアドレスとインターフェース名(ETH_0 / ETH_1など)を確認して間違いのないようにします。

オプション-オートリセット
Optionsの下にある”Automatically restart/slaves”をCheckBoxに入れ、EtherCATネットワークを自動復旧できるようにします。

デバイスのスキャン
先ほど追加したEtherCATマスターを右クリック>Scan for DevicesでEtherCATネットワーク上にあるEtherCAT slavesを検索します。

Done!InovanceのSV680Nを検索でき、Copy to projectをクリックし該当するSlaveをプロジェクトに追加します。

Done!

Add SoftMotion CiA402
SV680SにCiA402 Axisを追加するために、右クリック>Add SoftMoation CiA402 Axisを追加します。

OKで進みます。

Done!

Axis Type
General TabでAxis Typeを選択します。今回の記事ではModuloに選択し、Modulo valueを
360.0に設定します。

Scaling/Mapping
次はScaling/MappingにRotaryを設定し、16#4000000に設定します。今回使用するINOVANCEのモーターは26Bitのエンコーダなので。
また、Gear output turns <=> units in applicationを360に設定します。
つまり1回転は360度になります。

プログラム
次はプログラムを作成します。今回の記事もCFCを使用します。
VAR
こちらはプログラムに必要な変数を定義します。_MC_TP_REFテーブルは初期値を宣言します。
PROGRAM pInvoance |
---|
CFC
こちらはCFCのプログラムで、SERVO ON・リセット・MC_PositionProfileなどのブロックを追加します。

画面
そしてCodesysに簡単な操作画面を作成します。

ダウンロード
プロジェクトをCPUにDownloadしてください。

Online Config Modeテスト
実際プログラムからSERVOを制御する前にOnine Config Modeを使用し、CodesysのIDEからSERVOの試運転を行います。

Yesで進みます。

Commissioning Tabを開くと、SERVOの試運転画面が表示されます。

この画面からPOWER ON/JOGの操作を可能です。

Commissioning完了したら下図のボタンでOnline Config Modeを無効にします。

結果
BerghofコントローラーとINOVANCEのServo ドライブのEtherCAT通信ができました。

下記のLinkで実際の動作を確認してください。