Pilz PSS4000 紹介の第4話です。前回はSafety プログラムの作成や変数などのコンセプトを説明しましたが、次はもう少し実用性のあるプログラムを組みたいと思っています。今回はPilz PSS4000のFunction Blcok FS_EmergencyStopを使用し、簡単なESTOP安全アプリケーションの組み方を紹介します。よろしくお願いします。
Thanks!
この記事で使用するRevPI ConnectはPILZ JAPANが貸してくださった機材です。
PILZ
PILZは安全およびオートメーション技術のソリューションでトータルソリューションサプライヤとしてのFA現場を支え、人の安全だけではなく、機械、および環境の安全を保証し、機械や設備をいかに安全に稼働させます。ピルツは全世界に42の現地法人や支社を設置し、包装、自動車産業、ロボットアプリケーション、さらに風力発電、鉄道技術など様々な分野で活躍しています。
Office:
ピルツジャパン株式会社
〒222-0033
横浜市港北区新横浜3-17-5
いちご新横浜ビル 4階
HP
Reterence Link
Function Block
まずFunction Blcokですが、FS_EmergencyStopはETOPの1:1か、1:2のESTOP操作アプリケーションを実装できます。
注意するのはFS_EmergencyStopを使用し一番高いカタログを達成するにはESTOPはDual Wiringであること、Test pulse機能がEnableしてあることになります。
Parameters Type
FS_EmergencyStopを紹介する前、まずPilzのFunction BlcokのParameterについて説明していきましょう。
Parameters Points
PilzのFunction Blockの左側・四角ICONはParameter Pointsといいます。言い方を変えますと入力パラメータです。
I-Connection point
PilzのFunction Blockの右側・直線ICONはI-Connection pointといいます。言い方を変えますと出力パラメータです。
I-PI point/O-PI point
PilzのFunction Blockの左側・半円ICONはI-PI pointもしくはO-PI pointいいます。こちらのパラメータは直接IO Mappingと紐つけています。
VAR_INPUT
Variable | Data Type | Description |
SwitchType | SAFESINT | スイッチType1=NC接点1つ、3=NC接点2つSwitchTypeパラメータはCPUがRun中に変更しないでください。(DiagInputNotValidがTrueになります) |
InputNC1 | SAFEBOOL | スイッチInput信号1、True=NC接点Close |
InputNC2 | SAFEBOOL | スイッチInput信号2、True=NC接点Close |
AutoStart | SAFEBOOL | True=自動エラー起動、Default=False |
AutoReset | SAFEBOOL | True=自動エラー復旧、Default=False |
MonitorReset | SAFEBOOL | Function Blockリセットの信号検知設定False=立ち上げ信号True=たち下げ信号Default=True |
StartupTest | SAFEBOOL | False=StartupのときFunction TestしないTrue=StartupのときFunction TestするDefault=True |
SimultaneityTime | Time | InputNC1とInputNC2の信号同時True・Falseの検知時間 |
DelayTime | Time | InputNC1とInputNC2のDelayTime |
Reset | BOOL | エラーリセット |
VAR_OUTPUT
Variable | Data Type | Description |
Enable | SAFEBOOL | True=Errorなし、ESTOPが動作してない |
DiagOperated | SAFEBOOL | True=ESTOP動作してない |
DiagReadyForReset | SAFEBOOL | True=ESTOPがリセット可能 |
DiagSwitchError | SAFEBOOL | True=2つのNC接点は設定時間内同時OFF/ONできない |
DiagInputNotValid | SAFEBOOL | True=InputNC1/InputNC2の信号が無効 |
Application Example
SwitchType=1
SwitchType=3,Switch on/off time=3s
Wiring
Implementation
Programming
では前回の記事から続きます。IEC 611313 programming>POU_2[PRG]を展開します。
ラダーEditorが表示されました。
右のPaletteから”STOP”を検索するとFS_EmergencyStop Function Blockが見つかるはずです。
FS_EmergencyStopを選んで新しいNetworkに追加します。
このような操作になります。
Define
次はVARエリアでFS_EmergencyStopのInstanceとVAR CONSTANTにSwitchTypeを定義します。
Assign
FS_EmergencyStop Function Blockに先程定義したInstanceを割り付けます。
次は必要なパラメータ、SwitchTypeとSimultaneityTimeを入れます。
Output
Function BlockのEnable出力を使用し(つまりESTOP正常・信号もTrue)Pilz ESTOP自分のランプとリセットスイッチのランプをONでします。
IO Mapping
ここまで書きましたが、先程のFS_EmergencyStopにはESTOP信号パラメータを割り付ける場合ないんですね。最初にPilzのFunction Blockに三種類のパラメータがあると言いましたが覚えていますか。InputNC1/InputNC2/Reset、その3つの信号はI-PI Point信号で、直接I/O Mappingから割り付ける必要があります。
I/O Mappingを開きます。
Safety Programの中にFS_EmergencyStopのInstanceが見えますか?それは私たちVARエリアで定義したInstanceです。
展開するとInputNC1/InputNC2/Reset3つの信号があり、直接Safety IOに割り付ければOkです。
このあたりの操作は前回の記事で紹介しましたので、詳しく説明しません。
Download
最後はTarget>Direct Project DownloadでProjectをDownloadします。
Start Downloadで始まります。
Confirm!
しばらく待つと、Download完成。
Result
Dynamic program displayからProgramをMonitorして結果を確認しましょう。